2012 Fiscal Year Research-status Report
鉄欠乏時の骨代謝変動とアスコルビン酸摂取量に関する研究
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24700847
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
勝間田 真一 東京農業大学, 応用生物科学部, 助教 (10424681)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 鉄欠乏 / アスコルビン酸 / 骨代謝 |
Research Abstract |
ヒトにおいて鉄摂取量は骨代謝に関係するといういくつかの報告がある。これまでのラットを用いた研究において、鉄欠乏食投与は骨密度や骨強度を低下させることを報告しており、その原因としてビタミンDの活性化やコラーゲンの合成に障害が引き起こされていることが考えられた。しかし、これらの生体内代謝には鉄だけでなくアスコルビン酸(AsA)も関与することが知られている。したがって、鉄欠乏時の骨代謝の詳細を検討するためには、AsAの存在を無視することはできない。そこで、ヒトと同じように生体内でAsAを合成することができないODSラットを用い、鉄欠乏時の骨代謝変動とAsAの関係について検討することを本研究課題の大きな目的とした。平成24年度は、ODSラットへのAsA投与量を飼料1kgあたり300mg,600mg,1500mg,3000mgと変化させ骨代謝について観察することで、AsA摂取量と骨代謝の関係について検討することを目的とした。被験動物として、3週齢ODSラット(ODS-/-)を用い、飼料はAIN-93G飼料組成に基づき作成し、4週間の飼育観察を行った。また、AsA合成能のある対照ラット(ODS+/+)と比較した。 血清中AsA濃度はODS+/+と比較し、ODS-/-ラット300mg/kgで有意な差はみられなかったが、飼料中AsA濃度の増加により上昇した。大腿骨骨密度はODS+/+と比較し、ODS-/-ラットで有意に低値を示したが、飼料中AsA濃度の増加による影響はみられなかった。 以上のことから、ODS+/+とODS-/-ラットの骨代謝は異なることが示唆されたが、AsA投与量を増加しても骨代謝への影響は少ないものと考えられた。今後はAsAを合成することができないODS-/-ラットへの鉄欠乏の影響を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は、アスコルビン酸合成能欠如ラット(ODSラット)を用いて、アスコルビン酸摂取量の変化と骨代謝やミネラル代謝の関係について検討することを目的とした。ODSラットのアスコルビン酸適正摂取量は300mg/kg dietと言われているが、その量の10倍量を投与しても悪影響は観察されず、骨代謝に対してもほとんど影響が観察されなかった。また、アスコルビン酸を体内で合成できるラットであるODS+/+ラットと比較すると、さまざまな違いが観察された。以上のことから、このラットの生理学的な特性をある程度観察することができたため、今後、鉄とアスコルビン酸の関係を検討する上で、有意義なデータを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
海外留学中のため、研究計画を調整しながら行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
海外留学中のため、研究計画を調整しながら執行する。
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