2013 Fiscal Year Research-status Report
「読む活動」を重視した数学的表現力育成プログラムの開発と評価
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24700869
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
御園 真史 島根大学, 教育学部, 准教授 (60467040)
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Keywords | 数学的表現力 / 数学的言語力 / 数学教育 / 記述表現 |
Research Abstract |
現在提案されている数学的表現力の育成を目指した指導法の提案は,コミュニケーションを主体とした活動を通して,数学的な表現の仕方を学んでいくといったものであるが,表現力を高めようという意識が高い学習者にしか表現力が身につかないという問題がある .したがって,誰もが数学的な表現力を高めていくには特別な支援が必要となる.また,数学的な表現力育成に関する研究はまだまだ発展途上で,十分な知見が得られているとは言い難い.そこで,本研究では「かく」といった表現活動の前に,「読む」活動を重視す ることの必要性に着目し,実際に学校現場で実行可能な学習プログラムの開発を行い,そのプログラムを実施した効果を検証するものである. 平成24年度は,プログラムの開発のための基礎的研究として,先行研究調査とともに,継続して数学科教科書に現れる数学的表現の抽出を進め,結果としてまとまったものから順次成果発表を行った. それを踏まえ,平成25年度では,数学的言語力調査問題の開発を行い,平成26年4月にある高等学校において調査を実施した.現在(平成26年5月),採点・集計および分析を行っている途中である.その結果を踏まえ,平成26年5月に学習プログラムの実施を行う予定である.また,その成果については,数学教育関係学会にて発表を行う予定である.また,他の高等学校での調査および学習プログラムの実施や中学校版の調査問題の開発や学習プログラムの実施も検討したい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度では,教科書分析に予想以上に時間がかかったが,平成26年5月に学習プログラムの実施と当初の想定通りになったため,おおむね順調に進展していると評価できる.
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Strategy for Future Research Activity |
前述のように,平成26年4月にある高等学校において調査を実施した.また,その結果を踏まえ,平成26年5月に学習プログラムの実施を行う予定である.これらの機会で得たデータを分析し,論文として公表する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調査実施が新年度をまたいで実施されることとなったため,一部を平成25年度に繰り越して使用する. 主に,採点・データ整理等の謝金,マークシート用紙などの消耗品に使用する予定である.
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Research Products
(4 results)