2013 Fiscal Year Research-status Report
デジタルゲームを題材として情報科学を概観する情報教育手法の確立と評価
Project/Area Number |
24700871
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長瀧 寛之 岡山大学, 教育開発センター, 准教授 (20351877)
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Keywords | 情報教育 / 情報科教育 / デジタルゲーム / 教授方略 / 情報科学 / 教育工学 |
Research Abstract |
前年度に引き続き,平成25年度4月から8月まで,コンピュータゲームを教育に活用する教養科目「テレビゲームからみる情報科学概論」を開講し,本研究で提案する情報教育手法の授業実践を大鳴った.「大学コンソーシアム岡山」の単位互換科目として県内4大学の遠隔授業配信も行い,前年度の結果も含めて本授業実践の効果と課題について整理を行った. また,情報教育をテーマとする研究会に積極的に参加し,研究者や実践現場の教員との情報交換を行った.さらにエンタテイメントコンピューティング関連のイベントに実行委員として参加し,エンタテイメントコンテンツの教育活用に関する情報収集と意見交換を行った. 平成25年9月以降は,授業概要と教材,実践事例をまとめWebサイトで公開する活動を中心に行った.資料整理に時間がかかったことから現時点でまだ完成に至っていないが,現在までまとめられた内容について,平成26年3月に公開したWebサイトにて掲載した.またその過程で得られた本授業特有の教材公開や共有にかかる課題と解決法について整理し,情報教育関係の研究会にて発表を行った. これらと並行して,授業で活用,あるいは自主学習の助けとなる情報教育の教材開発を継続して行った.一部は上記Webサイト上で公開している.また,そのうちデータベース学習支援システムについては独自に拡張を継続し,その成果を論文としてまとめ,平成26年1月に採録・掲載された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コンピュータゲームを活用した授業実践については,研究成果としては前年度に行っていることから,今年度は授業手法公開における作業に注力し,Webサイト公開には至った。その完成度についてはまだ途上段階であるが,研究会で本取り組みを発表した際は概ね高い評価を受けた. 教材開発については,データベース学習ツールが一定の成果を生み,国際会議での発表に加えて論文化も実現できた.一方,本システムに関する活動に伴う時間と資金の不足から,コンピュータを活用した授業実践手法に関する国際会議での発表が遅れる結果となったが,こちらについては次年度の発表を予定としている. 全体として,平成25年度はおおむね順調に推移したと判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究において提案する授業実践手法についての効果測定を継続するため,前年度に引き続き実際の教育現場における授業実践を行う.特に遠隔同時配信を伴う授業実践の結果が蓄積されてきたことから,これらをまとめ,情報教育やエンターテイメント系の学会・研究会における研究発表を目指す. また情報教育をテーマとして扱う国際会議にて本取り組みの発表を行い,本実践の効果について他国の視点からみた評価を受けるとともに,他国での情報教育へのゲームの活用事例について,情報交換を行う. 既に公開を開始している授業資料公開Webサイトについて,不足分の情報を補充するとともに,実用性向上や資料の継続的改善に向けての整理を行う.また,研究会や国際会議を通して得られた知識についても積極的に掲載を行い,学習指導要領の変更など情報教育環境の変化への対応も行い,「任意の教員が活用可能な授業カリキュラムの確立」が可能なサイトの構築を目指す. 情報教育向けの学習教材の開発も継続して行い,有用な成果が得られた教材については積極的に研究会等での発表と論文化を図る.
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Research Products
(5 results)