2014 Fiscal Year Research-status Report
持続可能な開発の為の教育のカリキュラム・教材化および教師養成の開発
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24700873
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
浅野 由子 日本女子大学, 家政学部, 研究員 (80508325)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際情報交換 / 持続可能な開発の為の教育 / カリキュラム / 教材 / 教師養成 / スウェーデン / 地域専門センター / 持続可能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ESD先進国スウェーデンと日本の環境政策と環境教育の現状を、政策面と教育面から比較検討することにより、その違いを明らかにし、「持続可能な社会」を目指す上で不可欠となる、「ESDのカリキュラム・教材化および教員養成の開発」の課題を明確にすることが目的である。本年度(平成26年度)は、特に、NGOを主体としたESDの活動調査予定であったが、2014年のDESD(持続可能な開発の為の教育の10年)の国際会議が11月に名古屋市と岡山市で行われたこともあり、本研究にとって貴重な情報や国際的な人脈を得ることが出来た。 特に、国際会議前に開催された日本での準備会議(4月国連大学)やスウェーデンで開催された会議(6月3日ウプサラ大学教育学部)に参加することにより、両国において会議前に、国、地方自治体、学校機関、企業、NGOがどのようにESDを進めているかの確認を出来たことは大きい。また名古屋の会議では、スウェーデン代表団のコーディネーターをしたことから、UNSECO、WWF(自然保護団体)Nature care organization(自然保護機関)、環境省、教育省、ESDに関する大学関係者(SWEDESD:スウェーデン国際ESD機関、ウプサラ大学教育学部)の活動とワークショップを通じて、調査が出来た。また、UNESCOチェア、岡山市の主催による国際教師教育会議に出席し、ESDにおける教師教育の必要性や今後の方向性について、世界各国の大学教育機関の研究者と共にワークショップを行うことにより、教師養成のあり方を考える貴重な機会となった。更に、2015年3月14日(土)に岡山市の主催で行われたESDフォローアップ会議に招待され、発表する機会があり、岡山市におけるESDやRCE(地域専門センター)、公民館活動が地域の活性化に有効に働いていることを確認出来る貴重な機会となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに、文献調査やインタビュー調査を行っている。各NGOの活動に幅広く参加することが出来たら良かったが、時間的な制限により困難であった。昨年度の成果(主に教育学的なアプローチによる調査)は、9月にイスタンブール(トルコ)で開催された欧州教育学会にて発表することが出来たこともあり、本研究の成果を上げることが出来た。初等教育が主であったが、今年度後半の調査は、高等教育の研究も補うことが出来たので、満足している。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、本研究の最終年となるが、これまでの1)政治学的なアプローチによる調査、2)教育学的なアプローチによる調査3)NGO等からのアプローチによる調査をまとめて、ESDのカリキュラム・教材および教師養成の開発モデルを提案することに専念したい。最終的には、論文や成果報告書といった書物にすることにより、社会に貢献したい。また、海外においては、6月末にヨーテボリ(スウェーデン)で開催される国際環境教育学会や来年3月にフィンランド(ヘルシンキ)にて開催される北欧教育学会にて、また、11月末には、日本の新潟で行われる国際開発学会にて発表をして、これまでの研究のまとめを行う予定である。
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Causes of Carryover |
スウェーデンでの調査が長期に亘ったこともあり、物品費を日本で購入する時間を、十分に得ることが出来ずにいた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、研究事業の最終年になるので、報告書を書くにあたり、必要な物品費に使用する計画である。
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