2014 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタルハードウェア研究開発を主題材とするPBL演習の実践と検証
Project/Area Number |
24700876
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
橋本 浩二 福岡大学, 工学部, 助教 (40412572)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | プロジェクト型学習 / ハードウェア・ソフトウェア同時開発型PBL / スマートカーペット / スマートドア / 在宅介護支援 / 人物顔認証 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ディジタル・ハードウェア領域の開発あるいは組込みシステムのソフトウェアとハードウェアの協調型開発設計を主体とし、かつ、研究開発テーマの業務請負的な要素を含むPBL演習テーマを構築・試行することで、その教育効果を検証する。 平成26年度前半は平成25年度に実施した「在宅介護中の患者の動態をセンシングするスマートカーペット」の開発の延長線上として、介護者・患者の家族に対して提供するICTシステム&ユーザ・インタフェースの構築と、ベッド上の状態をセンシングするためのベッドセンサの開発、という2つのサブテーマへとステップアップさせ取り組んだ。本PBLでは、システムのユーザビリティおよび老人・在宅患者の動態特性の考察から取り組んでいく開発工程と、スマートカーペットの改良・ベッドセンサの試作開発における回路・実装・システム構造の面での考察から取り組んでいく開発工程とを融合させることで、ICT・組み込みシステム・センサデバイス実装技術開発に取り組んだ。 平成26年度後半はこれまでのPBLの反省より、技術開発チャレンジという側面を抑制し、PBLに取り組む学生それぞれの技術的成長に主眼を置いた「スマートドアシステムの開発」という新規テーマを構築し取り組んだ。このシステムは、ドアに取り付けられたカメラで取得した画像から、ドアの前にいる人物を認証し、ドアロックの自動開閉を行うものであり、画像認識処理・データベース・組み込みシステム・簡易メカトロの4要素を融合させたものである。個々の技術の難易度はさほど高くないものの、確実に動作するシステムを構築するためには、PBLに取り組む3名の学生が協調して開発工程を進めなければならず、また技術面でのち密な努力・連携が必要であった。本PBLテーマは学生に自己成長を強く促す良好事例であり、今後のPBLにおけるモデルケースの1つだといえよう。
|