2013 Fiscal Year Research-status Report
教員志望学生のカリキュラム開発力量に資するワークブックの開発
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24700897
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
深見 俊崇 島根大学, 教育学部, 准教授 (80510502)
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Keywords | カリキュラム開発 / 授業デザイン / 教員養成 / ICT活用 |
Research Abstract |
2013年度の実績として、(1)2012年度に実施した調査を基にした研究報告、(2)カリキュラム開発プロジェクトの実施、(3)海外における「カリキュラム」イメージの差異の把握、の3点が挙げられる。 (1)については、日本教育工学会(於:秋田大学)で(2)に関するデザインを報告した。2012年度に実施した大学教員・現職教員に対するインタビュー調査から「地域の教材化」「新たな教育課題への対応」の重要性が確認されたことから、それを反映した内容となった。 (2)については、島根大学教育学部の学生4名がプロジェクトメンバーとなり、2013年12月~2014年3月に実施した。プロジェクトメンバーの4名の学生は、地域の探究と年間指導計画のデザイン、タブレット端末を授業に用いる際の新たな授業デザインに携わった。この活動を通して自ら挑戦的にカリキュラムを開発せねばならないという意識を高めることにつながったと事前・事後の調査から明らかにすることができた。 (3)については、教師教育に関する国際学会、アメリカの宇宙教育に関するプログラムで現地の教師たちが主催するワークショップ・大学での授業見学・大学教員との懇談を通じて、「カリキュラム開発の自律性」が確認できた。教材の選択から授業のデザインまで教員に裁量が大きく与えられているがゆえにカリキュラムを開発せねばならない状況が認められた。これは、(2)における「自ら挑戦的にカリキュラムを開発せねばならないという意識」につながるものであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたカリキュラム開発プロジェクトを実施することができた。プロジェクトの内容としては、研究実績の概要に示した通り、「地域の探究と年間指導計画のデザイン」「タブレット端末を授業に用いる際の新たな授業デザイン」に設定した。この活動を通して、プロジェクトを通しての参加学生のカリキュラム開発力量の変化を追跡することができた。 また、国際学会・アメリカの大学訪問を通じて、研究実績の概要に示した通り、自律的なカリキュラム開発が学校文化を背景に存在していることを明らかにすることができた。教科書等の制約がある中で、カリキュラムを自律的に行うためには、上記のプロジェクトのような新たな場面設定が必要であることが明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2013年度のカリキュラム開発プロジェクトのデータを分析・評価し、修正したものを基に2014年度前期(6-8月)に再度プロジェクトを実施する。プロジェクトを通しての参加学生のカリキュラム開発力量の事前・事後の変化を追跡する。 2013年度・2014年度のデータを基に教員志望学生のカリキュラム開発力量に資するポイントを明らかにした上で、ワークブックを作成する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
インタビュー調査の謝金・学生の研究業務補助として予定していたものであったが、研究内容・スケジュール変更が若干あったため、次年度使用額が生じた。 学生の研究補助については最終年度の業務として必要であり、インタビュー調査については今年度実施予定のためすべて使用予定である。
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Research Products
(8 results)