2014 Fiscal Year Annual Research Report
教科教育担当の大学教員を支援するICT活用指導力育成のための授業モジュールの開発
Project/Area Number |
24700900
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
寺嶋 浩介 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (30367932)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 教員養成 / ICT / 教科教育 / カリキュラム / 授業イメージ / ICT活用指導力 / 教育の情報化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,教員養成において教科教育(国語科教育,算数・数学科教育など)を担当する大学教員が授業で「教科教育における ICT 活用」を指導する際に,何をどのように指導するかを明記した「授業モジュール」を開発し,評価することであった。その際には,授業 実施者である教科教育を担当する大学教員の授業に対するイメージを踏まえたうえで開発するという方針をとった。 以上の目的を叶えるため,大学教員の授業に対するイメージの把握を行い,モデル化した。具体的には,「信念」「知識・技術」により構成される授業イメージモデル枠組を設定したうえで,10名の教員を対象としてPAC分析による調査を実施し,モデル化した。そして, 7名の教科専門担当教員への同様の調査によるモデルと比較することで,その独自性を明確にしようとした。結果,教科教育法担当教員は,信念においては,学習指導要領を基本としてその教科について考えていること,また自身の指導哲学を持っている傾向にあることがわかった。また,知識・技術においては,体験と省察を重視した教育方法を採用しようとしていること,などが明らかとなった。 調査をした授業イメージに基づき,国語・算数・体育等でのICT活用指導を充実させるモジュール型教材を開発した。また,一斉指導型と模擬授業型の授業モジュール開発・実践・評価を行った。前者においては,国語科教育法の「読むこと」領域において,デジタル教科書の活用について学ぶことを目的とした授業を設計・実践した。後者においては,家庭科教育法の授業において,学生が模擬授業を行いながらICT活用を取り入れて,指導法を充実させていくというような内容の授業を設計し,実践した。いずれの実践においても対象学生らはICT活用指導力を身につけながら,その教科内容や指導に関する知識も充実させることができた。
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