2012 Fiscal Year Research-status Report
映像マルチメディアによるアノテーションを使ったモバイル学習環境の構築
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24700907
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
葉田 善章 放送大学, ICT活用・遠隔教育センター, 准教授 (00392291)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | モバイル学習 / 映像マルチメディア / タッチパネル / 学習環境 / ユビキタスコンピューティング / ネットワーク / システム開発 / ユーザーインターフェース |
Research Abstract |
本研究は,遠隔教育での利用を想定したタッチデバイスを搭載したモバイル端末による映像・マルチメディアによる学習環境のフレームワークをデザインし,プロトタイプ開発を通して実証的に示すことである。 平成24年度は,スマートフォンやタブレットの仕様を解析し,教育サービスに必要となるシステムの構成(基本機能)を設計した。そして,プロトタイプ開発を通したシステムの洗練化をすすめ,モバイル端末への映像添削機能の実装を進めた。 具体的には,申請者が研究を進めている手書きインタフェースに対応した映像添削によるマルチメディア学習支援システムで得られた技術を,モバイル環境下で利用されるスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末に応用して開発を行った。そして,モバイル端末の特性を考慮した学習機能の付加を行い,授業映像や電子書籍などの学習コンテンツへのアノテーションを可能としたシステムの試作を通して,実証的にその有効性を検討している。 本研究で対象とするモバイル端末であるスマートフォンやタブレットは,Android端末とした。教育コンテンツは映像や音声,電子書籍を対象として、Androidが搭載する機能を生かしつつ構築を行った。映像を表示するプレーヤは,映像添削に対応したアノテーションを表示する機能や,フィードバックの記録,保存,送受信のための機能を備えていないため,モバイル端末上で表示されるコンテンツ表示のためのプレーヤを階層化し,大まかにコンテンツ表示レイヤーとアノテーション表示レイヤーという2つのレイヤーに分けて表示できるように拡張して実装した。 そして、教育サービスに必要となる機能について検討を進めた。タッチによる操作を行うモバイル端末でのシステムの基本的な構成についての設計を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、学習環境の設計とともに、システム開発が大きな比重を占める。登場して間もない技術を取り入れたシステム開発は困難を伴うことが多いが、基本的な機能はデモができる程度に構築できている。また、構築システムをもとにして、今後の機能拡張や洗練化が可能であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、平成24年度に行ったシステムの設計やプロトタイプ開発を継続しながら、開発したプロトタイプの有効性検証を進めるため、システム公開や授業での利用等を開発状況に応じて実施する。また、システムおよび学習支援のための機能の洗練化を進める。有効性検証とともに,基本機能の設計を見直しをおこない、プロトタイプシステムの修正を行いながら,機能拡張の検討とプロトタイプ開発を進める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は、基本的なシステム設計を進めたが、新しい技術(NFC、TransferJetなど)の製品化動向が不透明であったため、技術検討およびシステムへの導入を見送った。製品化動向を見ながら、製品を導入して技術検討を行い、学習支援のための機能を実現する予定である。
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