2013 Fiscal Year Research-status Report
初年次教育における学習コミュニティ構築と2年次への接続を支える教育システムの開発
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24700917
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
岩崎 千晶 関西大学, 教育推進部, 助教 (80554138)
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Keywords | アクティブラーニング / 教育補助者 / 初年次教育 / 大学教育 |
Research Abstract |
先行研究を整理し,本研究に活かすことができる要素を抽出することを試みた. 1)ききあい,探究し合う学習コミュニティ構築に向けた相互依存の関係性づくりのデザイン原則の抽出に関しては,先行研究・事例の調査(アクティブラーニング,協同学習,PBL学習),ならびに教育補助者に関してはTutoring研究等を参考とし,授業実践を行い,聞きあい探究し合うコミュニティの形成に教育補助者であるラーニング・アシスタントがどう寄与できるのかを分析し,その成果を書籍として提示した.2)学習者の省察を促すSmaqs-CEAS/Sakai環境構築に関しては,先行研究・事例の調査(ICTを活用した省察の促進,コミュニティ形成,CSCLに関する研究等)をすすめ,授業での実践を実施している.その成果に関しても書籍に提示した.3)知識構築型の学習におけるきくこと,問うことの方法について学ぶWEB教材開発に関しては,「きく」「問う」ことを学ぶための構成要件を整理した結果をもとに,協同学習に参加する際の躓きを防ぎ,聞きあい,問いあう関係性について検討する教材のシナリオを完成させた.4)ききあい,探究し合う関係性を2年次の学習へと接続させる手立てに関しては,初年次の授業を受けた学生にインタビュー調査を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)授業研究を通じて,学生が聞きあい探究し合うコミュニティの形成に教育補助者であるラーニング・アシスタントがどう寄与できるのかを分析し,その成果を書籍として提示したからである. 2)CEAS/Sakaiシステムの利用に関しては,初年次教育において振り返りを重視し,自らの活動を反省的にとらえるための効果的な利用に関してに著書にて成果を報告したからである. 3)スピーチに関する教材をすでに開発したが,それに加えて協同学習における対話をスムーズに進めるための教材のシナリオを完成させたからである. 4)インタビュー調査を実施している.本年度はアンケート本調査,インタビュー調査を交えて分析結果を提示する.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,完成させたシナリオを動画教材として開発する.「議論の可視化を促す」「議論を整理する」をテーマにした教材を開発し,協同学習で学生が議論をする際に陥りやすい課題を解決するために活用する.動画教材に加えて,ワークシートを開発するなどして,動画教材を普及するための手立てについても検討する.また学生への本調査を実施し,2年次への接続を円滑にするために求められる要件について整理を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国際会議での発表を予定していたが,研究テーマに合致した国際会議の予定と校務の予定が重なり、発表を見送ったため.購入を予定していたプロブレムベースドラーニング,アクティブラーニングに関する外国の書籍の出版が遅れており,購入できなかったため. 今年度に国際会議での発表を予定している.また,書籍を購入する予定にしている.
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Research Products
(6 results)