2012 Fiscal Year Research-status Report
新規に同定された変異型MITFは、がん特異的機能を有しているのか?
Project/Area Number |
24700971
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
横山 悟 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 助教 (90613498)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | がん遺伝子 / 悪性黒色腫 / MITF |
Research Abstract |
悪性黒色腫は、日本でも近年増加傾向にある悪性腫瘍であり、転移が見つかった患者の5年生存率が低いこと(StageIII-50%, IV-10%以下)、化学療法、放射線治療が効きにくいことから、新規治療法の開発が重要である。 申請者らは、家族性悪性黒色腫の原因遺伝子として新たに転写因子MITFを同定した。しかし、新規同定された変異型MITF(E318K)と野生型MITFにおける機能の違いについては、未だ理解されていない。 本年度は、新規に同定された変異型MITFの機能を明らかにする目的で、その標的遺伝子の探索を行なった。その過程において野生型MITFの新規標的遺伝子として、抗アポトーシス遺伝子BCL2A1を同定し、その発現がBRAF変異特異的分子標的薬であるPLX4720への耐性機構に関与することを明らかにした。 以上のように、今回は野生型MITFの機能について明らかにすることができた。今後変異型MITFの機能について研究を進め、更に興味深い標的遺伝子を同定することが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画でMITFの野生型、変異型の機能を比較するという目的をもった研究を進めてきた。野生型の標的遺伝子の同定する過程で、抗アポトーシス遺伝子BCL2A1が標的遺伝子として同定された。悪性黒色腫が薬剤耐性を示すことが多く、またBRAF変異特異的分子標的薬に対する耐性を示すことが知られていることから、さらにBCL2A1について研究を進めた。変異型MITFと野生型MITFの機能の比較まで進まなかったが、十分な結果が得られたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も野生型MITFと変異型MITFの機能の差異に着目し、研究を進めていく。特に変異型MITF特異的な標的遺伝子を同定することが重要であると考える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究はおおむね順調に進展しているが、次年度使用額103969円が生じた。次年度は、主に変異型MITFについての研究を行いたい。 同定した遺伝子についてsiRNAを用いて機能解析を行なう。 また、転写因子の結合領域をクロマチン免疫沈降法を用いて同定する。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Haq R, Yokoyama S, Hawryluk EB, Jonsson GB, Frederick DT, et al.2013
Author(s)
Haq R, Yokoyama S, Hawryluk EB, Jonsson GB, Frederick DT, et al.
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci U S A
Volume: 110
Pages: 4321-4326
DOI
Peer Reviewed
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