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2013 Fiscal Year Annual Research Report

薬剤複合投与による癌細胞分子ネットワークのシナジー制御メカニズム解明と抗腫瘍効果

Research Project

Project/Area Number 24700977
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

赤松 香奈子  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任研究員 (90553967)

Keywordskinase inhibitor / combination drug
Research Abstract

本研究では、単一薬剤では抗腫瘍活性を示さないが二種類の薬剤を混合投与した際に強力な活性を示すキナーゼ阻害剤の混合シナジー効果について、生体内分子ネットワークの変動解析を行うことにより、その抗腫瘍作用メカニズム解明を目指した。これまでC053とC127が単剤では全く細胞生存率に影響を与えないが、2種のコンビネーションにより劇的に細胞生存率を低下させることが明らかとなり、最終年度では、①化学構造とシナジー活性効果の構造活性相関解析、②シグナル伝達経路の網羅的解析、③既存分子標的薬を用いたコンビネーション試験、④マウスを用いた抗腫瘍試験を行った。
結果および考察;①それぞれ類縁化合物を20種ずつデザインし検討したところ、オリジナルのC053とC127コンビネーション以外にシナジー活性効果が得られる薬剤は得られず、構造活性相関はなかった。②リン酸化アレイを用いてシグナル伝達経路を解析したところ、細胞死につながるようなリン酸化経路の発見には至らず、キナーゼ阻害以外の細胞死メカニズムも関与していることも考えられた。③C127と同じキナーゼ活性を持つ既存分子標的薬(21種)を用いて、C053とのコンビネーション効果を検討した結果、チロシンキナーゼ阻害剤がC053とのコンビネーションで、若干ではあるが細胞死が増強されるものがあった。この既存薬とC127は構造式がよく似ており、さらにチロシンキナーゼ活性阻害を持つことから、C053がチロシンキナーゼ阻害剤の増強作用を持つことが示唆された。④マウスを用いたC053とC127コンビネーションによるシナジー効果は見られなかった。
本研究において、C053とC127を用いて生体内分子ネットワークの変動解析を目指したが、未知の化合物2種の解析は困難を極めたため、今後は既存分子標的薬とのコンビネーション効果を利用した研究を進めていく予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ALK阻害剤耐性細胞を用いたキナーゼ阻害剤複合投与シナジー制御2013

    • Author(s)
      赤松 香奈子、片山 量平、田中 義久、藤田 直也、奥野 恭史
    • Organizer
      第36回日本分子生物学会
    • Place of Presentation
      神戸国際展示場
    • Year and Date
      20131203-20131206

URL: 

Published: 2015-05-28  

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