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2012 Fiscal Year Research-status Report

血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)のがん幹細胞探索と病態解明

Research Project

Project/Area Number 24700982
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

伊藤 旭  名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00571762)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywordsがん幹細胞
Research Abstract

悪性リンパ腫のなかでもT細胞性リンパ腫は依然として予後不良であり、なかでも血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)は、その複雑な病像もあり病態の解明、治療の改善が待たれている。申請者らは、抗CCR4抗体の臨床開発を通じてT細胞性リンパ腫の病態・治療について研究を行ってきた。その研究のなかで申請者らは免疫不全マウスであるNOGマウスにAITLの新鮮患者検体を移植したAITLモデルマウスを樹立した。このモデルはヒトAITL の多彩な病像を非常によく反映していた。治療法の改善には病態の解明が不可欠である。本研究は、AITLのがん幹細胞を探索し、病態を解明することにより、その病態に沿った有効な治療法の開発につなげることを目的とする。
H24年度はさらに新たなAITL患者の検体も用いてNOGマウスモデルを作成し、再現できた腫瘍組織の解析を行い、そこから長期間にわたる造腫瘍能の高いAITL腫瘍細胞集団の同定、単離する予定としていた。以前に樹立したモデルとはまた別の患者由来のAITL新鮮腫瘍細胞をNOGマウスに移植したが、マウスへの生着がやや遅く実験が遅れている。今後は以前のモデルや今回作成している新たなモデルマウスの各臓器由来の腫瘍を打ち分けたモデルを作成し、造腫瘍能の高いAITL腫瘍細胞集団を同定、単離して、造腫瘍能の高くないAITL腫瘍細胞集団との遺伝子的な相違について、比較・解析する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

普遍的な事実を探求するために、AITLの症例数を増やす必要があると考え、研究計画通り、以前すでに樹立したNOGマウスのAITLモデルに加え、新たな症例でのモデル作成を試みた。しかし新たなAITL症例が少なかったこと、そのなかで得られた新鮮腫瘍細胞のNOGマウスへの移植の際に生着が不良、あるいは緩徐であったことより、新たな症例でのモデル作成が遅れた。

Strategy for Future Research Activity

以前に作成したモデル、および平成24年度に作成したモデルを用いて、これらのモデルの各臓器由来の腫瘍細胞を、別のNOGマウスへそれぞれ臓器別に分けて移植し、生着の違いから造腫瘍能の高い細胞集団を同定・単離する。この細胞集団を、cDNA microarray、SNP array等を用いて造腫瘍能の高くない細胞集団と比較して2者の相違について比較・解析を行う。これにより抽出したAITLの「がん幹細胞」を規定する遺伝子候補をshRNAまたはsiRNAによる遺伝子ノックアウト、またはレトロウイルスなどによる遺伝子ノックインにより、それらの遺伝子の機能を詳細に解析し、成熟リンパ系腫瘍であるAITLの「がん幹細胞」を同定する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

今年度の、モデルを増やすための生着実験が遅れたため、先の実験に進めておらず、813,963円の繰越金が発生している。次年度は臓器別移植実験のためのNOGマウス、フローサイトメトリーの抗体等の購入費として繰越金を含めて使用する。また、cDNA microarray、SNP array解析にかかる費用としても使用する予定である。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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