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2013 Fiscal Year Research-status Report

上皮間葉転換に伴うアポトーシス制御と抗癌剤耐性機構の解析

Research Project

Project/Area Number 24701023
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

峠 正義  富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (90456385)

Keywords上皮間葉転換 / 抗癌剤 / アポトーシス
Research Abstract

前年度までに(1)TGF-βで上皮間葉転換を起こしたA549細胞(A549/TGF-β)は各種抗癌剤に対して耐性を示すこと、(2)A549/TGF-βではMcl-1の蛋白発現量が増加していること、(3)siRNAによる発現抑制実験から、Mcl-1がA549/TGF-βの耐性に関与していることが判明した。
そこで本年度は、pcDNA3.1にHA/Mcl-1を組み込みA549細胞へ導入、G418存在下で培養を継続し、安定発現株を樹立した。得られた細胞にシスプラチンを作用させたところウェスタンブロットおよびapoptotic assayでアポトーシス抵抗性の増強が確認された。
そこで、A549/TGF-βに各種Bcl-2阻害剤を作用させ、その感受性を調べたところ、Mcl-1を標的に含むBcl-2阻害剤obatoclax mesylateに対しては耐性の増強が認められなかったが、MCl-1への作用が弱いABT737およびABT263に対しては耐性が確認された。さらに、cisplatinにobatoclax mesylateを少量併用したところ、A549/TGF-βに対しても相乗的に作用し、獲得されたcisplatinへの耐性に打ち勝つことが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の本質的な目標は、肺癌の原発巣切除術後、転移初期の病巣を効率的に叩き長期生存を得るためにはどのような術後治療 を行えばよいのかであり、上皮間葉転換と抗癌剤耐性はその足がかりの一つである。この点、A549細胞という一種類の癌種ではあるが、上皮間葉転換に伴って抗アポトーシス作用が増強し、cisplatinをはじめとする複数の抗癌剤への耐性が増すこ と、そして、その機序の一つが肺癌では重要な役割を担うことが知られているMcl-1の増加にあることが判明した。
さらに、複数のBcl-2阻害剤を用いて、その感受性やシスプラチン耐性への影響を解析した。
今後、予定されるであろう臨床試験に向けて、一つの分 子生物学的根拠を得た点で、おおむね順調に進展していると評価した。

Strategy for Future Research Activity

(1)A549ルシフェラーゼ発現細胞を用いて、上皮間葉転換が与える影響を確認する。
(2)A549細胞で上皮間葉転換に伴いMcl-1が増加する機序について探る。
(3)肺癌患者におけるBcl2 familyの発現と予後について:肺癌切除術後症例を対象に抗アポトーシス作用を持つBcl-2 familyの発現と 術後補助化学療法後の生存率について調査を行うため準備をすすめる。

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Published: 2015-05-28  

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