2012 Fiscal Year Research-status Report
アルタイ山脈氷河群の質量収支が温暖化に対して示す応答性の評価
Project/Area Number |
24710022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
紺屋 恵子 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 研究員 (70506419)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 氷河 / 気候変動 |
Research Abstract |
24年度については、研究者本人の産休により、一部の予定のみを実施した。また、観測委託できる範囲内での実績となった。具体的には以下のとおりである。1.観測機器の購入および一部の設置: 気象観測機器一式、インターバルカメラ3台を購入した。インターバルカメラ1台をモンゴル・アルタイの氷河域1箇所に設置できた。ほかは25年度・26年度に設置予定である。25年度および26年度にデータ回収を行い、解析を行う予定である。 2.予備解析:氷河質量収支、気象要素、ELAの関係について、予備解析を行った。気温上昇と降水による涵養のため、気温、降水等の気象要素がELA,質量収支へ大きく影響していることが考えられる。協力者の解析データにより、一部で地域的な差が小さいことがわかった。検証のためさらなるデータが必要となった。 3.9月に、協力者による質量収支等の現地観測を行った。データはとりまとめ中である。今後、協力者を通じてデータを取得できる見込みである。 4.他の地域について、現地協力者と打ち合わせを行った。協力者の研究状況により、観測実施時期の具体的選定、場所の選定を行った。モンゴル南部地域では、協力者の研究が展開される見通しとなった。本研究と共同で行える部分がある見通しである。 5.一部の地域についてはデータ取得が難しいことがわかった。現地研究者とコミュニケーションをとるなど、時間をかけて取得する方向で動くことが必要とされる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究者本人の産休により遅れている。 観測に関しては、機器の購入を行い、一部の設置を研究協力者に依頼したため実施済みである。 解析については、現在得られたデータで、気象と氷河変動の関係がみられると期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は概ね予定通りに進める予定である。24年度に実施できなった項目を追加で行う。 具体的には、AWS、インターバルカメラ等測器の設置。消耗期終わりの観測、ELA、気象データ、地形データを用いた、それぞれの関係性に関する解析である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
概ね予定通りである。 平成24年度は研究者本人の産休により、現地での観測、および測器設置が不十分であった。平成25年度は、前年度に行わなかった測器の設置に加え、24年度に設置できた測器のデータ回収および、データ解析を行う。そのため、旅費、消耗品費等に使用する。1年間のデータから、AWS、インターバルカメラ、消耗期終わりの観測、ELA、気象データ、地形データを用いた、それぞれの関係性に関する初期解析を行う。
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