2014 Fiscal Year Research-status Report
アルタイ山脈氷河群の質量収支が温暖化に対して示す応答性の評価
Project/Area Number |
24710022
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
紺屋 恵子 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球表層物質循環研究分野, 技術研究員 (70506419)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 氷河 / 氷河変動 / 質量収支 / 山岳域気象観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、アルタイ山脈の氷河変動分布を明らかにすることを目的にしている。山脈の北部、中部、南部のデータから、地形データとの関連性をみつけ、全域の分布を明らかにする。北部については、既存のデータを利用する。中部、南部については、山岳域の気象データおよび氷河の質量収支を取得する。質量収支データがすぐに得られない場所については、画像取得機器を設置し質量収支データへ変換する。 北部については、他国の機関が継続取得しているデータを利用する。欠測期間があったものの、最近のデータは公開され始めてきたため、コンタクトをとり利用可能となった。 中部、南部地域においては、データの少ない地域であるため、現地における観測データの取得が重要である。本研究では、山岳域に新たに気象観測点を設置し、気象データが得られている。そのほか、精度を高めるため、観測点の拡充を進めている。一方、画像データは測器の不具合から取得が進んでいない。測器の追加、交換を行ったほか、画像データに変わる観測データ(数値データ)を取得することを同時に進めている。また、他機関の研究者との交流により、同山域にて他地点のデータが得られる可能性がでてきた。新たなデータが得られれば、解析あるいは推定の検証への利用が期待できる。 研究代表者の出産に関わる事由により、データ取得は研究協力者に依頼したため、測器の設置地点の選定等に多少の変更があったが、よりよい地点を選定でき、他の研究へつなげることができた。 データ解析に必要な地形データは精度の良い物が得られているため、ツールを利用した解析に反映されると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
観測地に設置した測器で取得したデータが得られている。また、他機関にもコンタクトをとり、取得されたデータの提供を受けている。 申請者自身の観測が難しくなったことから、観測データの取得は計画より遅れている。研究協力者とコンタクトをとり、互いの状況を鑑みて計画を微修正した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度中に観測を拡充し、今後のさらなるデータ獲得を進める。観測は研究協力者に依頼する。これまでに引き続き、獲得されたデータの解析を進める。
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Causes of Carryover |
観測を研究協力者に依頼したことにより、観測にかかる費用が一部不要になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
観測機器購入費、研究打ち合わせ旅費、謝金等に使用する計画である。
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