2014 Fiscal Year Annual Research Report
”地球の限界(化学汚染)”定量化に向けた統合的環境リスク評価手法のデザイン
Project/Area Number |
24710037
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
半藤 逸樹 総合地球環境学研究所, 研究推進戦略センター, 特任准教授 (40446266)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 化学汚染 / 地球の限界 / 統合的環境リスク評価 / 残留性有機汚染物質 / 全球多媒体・生物濃縮モデル / ベイズ不確実性解析 / 海棲哺乳類大量へい死イベント / ストックホルム条約 |
Outline of Annual Research Achievements |
全球多媒体モデルFATE (Finely-Advanced Transboundary Environmental model)を改良に伴い、ポリ塩化ビフェニル(PCBs)の異性体11種の濃度とFATEによって海棲哺乳類のPCBs暴露量を予測できる程度を再評価した。この際、海棲哺乳類データベースの更新を行った。
Planetary Boundaries(PBs; 地球の限界)の化学汚染についてはPCBsについて定量化を行い、平均栄養段階にある海産魚類と海水におけるPCBs濃度について、海棲哺乳類の大量死が起こり得る閾値を定めた。一報、その閾値の不確実性の下限値を持って限界を設定し、気候変動などと同様に化学汚染PBに明確な閾値がある可能性を示唆した。PCBs暴露→個体の免疫低下→感染症発症→高次消費者の大量へい死までのメカニズム(仮説)については、部分的な検証を行った。また、統合的環境リスク評価手法のデザインに際し、PBsとGlobal Catastrophic Risk (GCR; 地球規模巨大災害リスク)を統合した新しいフレームワーク"Boundary Risk for Humanity and Nature (BRIHN; 人間-自然系の限界リスク)"を考案した。
以上、化学汚染PBの定量化に向けた統合的環境リスク評価手法をデザインすることができ、Planetary Boundaries 2.0のIntroduction of Novel Entities策定への貢献ができる運びとなった。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Pyrene induces a reduction in midbrain size and abnormal swimming behavior in early-hatched pufferfish larvae2014
Author(s)
Sugahara, Y., Kawaguchi, M., Itoyama, T., Kurokawa, D., Tosa, Y., Kitamura, S.-I., Handoh, I.C., Nakayama, K., Murakami, Y.
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Journal Title
Marine Pollution Bulletin
Volume: 85
Pages: 479-486
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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