2014 Fiscal Year Research-status Report
エコロジカル・タイム・ロス指標の開発とESDでの活用
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24710043
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
後藤 忍 福島大学, 共生システム理工学類, 准教授 (70334000)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ESD / 公平性 / 批判力 / 原子力 / 環境指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で開発を目指している「エコロジカル・タイム・ロス指標」について,指標の枠組みの構築を行った。昨年度実施した,福島県の物質フロー調査を踏まえ,放射性廃棄物の発生・保管に伴って失われる時間の推計方法を整理した。 本研究課題におけるもう一つの大きなテーマである「持続可能な発展のための教育(ESD)」については,日本政府が提唱した「ESDの10年(DESD)」が2014年に終了したことを踏まえ,ポストDESDに求められる教材や教育方法の内容について,2015年1月21~23日にデンマークで開催された国際会議(International Conference on Environmental, Cultural, Economic, and Social Sustainability)で発表した。この内容をまとめた論文は,現在査読中である。また,東日本大震災および福島第一原発事故後のその後の状況を踏まえ,ESDを通じて原発事故を学ぶ視点と具体的な内容について原稿を分担執筆し,2015年3月に書籍を刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大きく二つの研究目的のうち,「1.エコロジカル・タイム・ロス指標の開発」については,前年度の物質フロー推計の考え方を踏まえ,指標の算出を行い,今年度に発表予定である。 もう一つの「2.ESDでの活用」については,ポストDESDに求められる内容について,いわゆる「トリプル・ボトム・ライン」の相対的重要性や,加害-被害構造を踏まえた人権教育の視点など,重要な点を明確にすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,4年の研究期間の最終年度であり,最新の成果を国際会議等で発表するとともに,研究全体の効果的なとりまとめを行いたい。
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Causes of Carryover |
3月に使用した旅費において,見込額との若干の差(千円強)が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費や旅費の一部として,効果的に使用したい。
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Research Products
(4 results)