2013 Fiscal Year Annual Research Report
表面敏感なリアルタイム反応追跡法の開発による触媒表面の観察と反応機構の解明
Project/Area Number |
24710102
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
阿部 仁 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 准教授 (00509937)
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Keywords | 量子ビーム / 放射光 / 表面化学 / 表面科学 / XAFS |
Research Abstract |
全反射DXAFS (Dispersive X-ray Absorption Fine Structure)測定法で表面反応を追跡するため、ガス導入反応セルを製作した。このガス導入反応セルには、複数の反応ガス導入口、生成ガス取出口、加熱昇温機構を組み込み、研究展開の多様性を確保した。また、入射X線、反射X線用のポートには、Be製のウィンドウに加えて、カプトン膜製のウィンドウを製作し、2種類を用意した。Be製ウィンドウは、超高真空環境と大気圧を仕切ることができるため、高真空、超高真空実験の際に必要になる。一方で、そのような真空を必要としない実験もある。その際には、カプトン膜製ウィンドウが使用でき、実験進行が容易になるというメリットがある。 製作した全反射DXAFS測定用ガス導入反応セルの性能を確認した。ガスのリークがないこと、昇温可能であること、等を確認した。 この全反射DXAFS測定用ガス導入反応セルを用いて、表面化学反応中の触媒金属の表面の挙動の高速リアルタイム追跡を行った。 測定にあたり改めて系を考察した結果、まずCo, Niについて行うこととした。 充分な大きさの試料を全反射DXAFS測定用ガス導入反応セルにセットし、反応雰囲気下、全反射DXAFS測定を行った。その結果、良好なスペクトルが得られ、in situ全反射DXAFS測定法の開発に成功した。 今後は、開発した本測定法を、表面反応に限らず、他分野の研究にも適用し、広く展開する予定である。
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