2014 Fiscal Year Annual Research Report
DNAの金属化による2次元および3次元ナノ構造の構築
Project/Area Number |
24710106
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
ジンチェンコ アナトーリ 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (00432352)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | DNA / ヒドロゲル / 薄膜 / ナノ粒子 / 触媒 / 金属化 / 貴金属 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度実施した研究では、3次元担体の役割を担うDNAゲルを金属化することにより創製した材料の触媒活性を評価していた。そして、2次元担体であるDNA高分子薄膜を創製した。ゲルと同様に金属化して、金属ナノ粒子が分散した薄膜の構造と性質および触媒としての応用性について研究を進めていた。 Au,Au,Pt,Pd,Cu,Niの塩を用いてDNAゲルの金属化を行い、創製したゲルの構造と性質および触媒反応における活性を検討した。ゲルの中に形成したナノ粒子の平均サイズは、金属の種類にほとんどよらず、2-4 nmに制御できることを明らかにした。ゲルの中に分散したあらゆる種類のナノ粒子は、ニトロ化合物の還元反応において触媒活性をもつことを確認して、それらの金属の中にPdナノ粒子の触媒活性は最も高いことがわかった。 DNAゲルの金属化により調製したソフト触媒材料の特徴を調べて、ゲル中のナノ粒子の触媒活性へ影響をおよぼす様々な要因を明らかにした。そこで、還元剤の濃度の減少またはpHの上昇に伴って、金属の還元反応が促進され、生成したナノ粒子のサイズが約2 nm になり、触媒活性が急速に低下してしまう。金属ナノ粒子が分散したゲルの膨潤率を制御することで、ソフト触媒の触媒活性が大きく変わることを見出した。ゲルが浸した水溶液の塩濃度を変化させて、ゲルが膨潤・収縮することによってゲル中のナノ粒子の触媒活性をコントロールできた。 DNAとPDADMAC から LbL法を用いて多層薄膜を作製した。薄膜DNAに金属イオンを吸着させてから金属化を行って、薄膜中に分散した数nmサイズ金属ナノ粒子を合成できた。薄膜内の金属ナノ粒子が触媒としての応用できることを実証した。薄膜の構造(層の数およびDNAに対して金属の割合)や薄膜内のナノ粒子のサイズを変化させ、薄膜に存在するナノ粒子の触媒活性への明らかにした。
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Research Products
(6 results)