2013 Fiscal Year Annual Research Report
高規則性ポーラスアルミナを用いた膜乳化プロセスによる単分散エマルションの作製
Project/Area Number |
24710124
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
柳下 崇 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (50392923)
|
Keywords | 膜乳化 / ポーラスアルミナ / 単分散微粒子 |
Research Abstract |
陽極酸化ポーラスアルミナを乳化膜とした膜乳化プロセスにより,単分散エマルションの作製とハイドロゲル微粒子の形成について検討を進めた.膜乳化プロセスとは,乳化膜を介して分散相を連続相中に押し出すことで,サイズの揃った液滴形成が可能な手法であり,乳化膜の細孔径を変化させることで,得られる液滴サイズの制御が可能なことが知られている.本研究では,微細な液滴形成を行うために,直径が100nm以下のポーラスアルミナを乳化膜とした膜乳化について検討を行った.その結果,界面活性剤を溶解した水中に油滴を形成する系において,100nm以下の単分散な液滴形成が可能なことが明らかとなった.このような知見に基づき,微細なハイドロゲル形成について検討を進めた結果,ハイドロゲルの前駆体溶液を分散相として水滴形成を行い,油相中でゲル化を行うことでサブミクロンスケールの単分散ハイドロゲル微粒子の形成が可能であることを確認した.ハイドロゲル材料としては,化学ゲルであるポリアクリルアミドゲルに加え,物理ゲルであるゼラチンやアガロースについて検討を行ったが,何れの材料を用いた場合においても単分散なハイドロゲル微粒子の形成が可能であることを確認した.また,乳化膜として用いるポーラスアルミナの細孔径を変化させることにより,得られる微粒子サイズを200nmから800nmの範囲で制御可能なこともわかった.本研究で得られた単分散ハイドロゲル微粒子は,薬物キャリヤーをはじめ様々な応用が期待できる.
|