2013 Fiscal Year Annual Research Report
快適行動モデリングに基づく大型駐車場レイアウト設計手法に関する研究
Project/Area Number |
24710157
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平沢 隆之 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (60415023)
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Keywords | 駐車場 / レイアウト / デザイン / 快適性 / モデリング |
Research Abstract |
駐車場という公共性の高い空間の設計に際しても空間効率性の高い場内レイアウトの追求や利用回転率を追求するマーケティングが実務的に行われる一方で、駐車ますへのアクセスが容易かつエリア内外に渋滞を起こさない大型駐車場内レイアウトの実現は遅れている。この結果、休日の商業施設や観光シーズンの高速道路SA・PAなどの大型駐車場で発生する渋滞は、エリア外の周辺外部道路にまで影響を及ぼしている。この課題解決に向けて、場内案内表示の実務検討や駐車場内流動シミュレーション等の学術的検討が報告される一方で、利用者の行動特性を反映した改善提案を定量的に評価しうる工学的ツールは現存しない。 大型駐車場で駐車ますの利用偏在が問題になる代表的な状況を選定して、駐車ます選択行動の観察に基づき快適行動原理に基づく駐車ます角度・入出庫向きを変数とした駐車ます選択行動モデルを定式化した。大学構内における駐車行動観察の基礎実験を通じてモデル式のパラメータを簡易同定した。一方で、供用中の道の駅小型車用駐車場で土日のピーク時間帯を狙って駐車行動観察を行い、奥の空きますへの誘導案内社会実験を行った。 大学構内における駐車行動観察の実験からは、入出庫総合すると入庫角度90度条件が最低値を示すこと等、導入したモデル変数による評価結果の妥当性を確認した。 道の駅における誘導案内実験からは、プラカード案内の遵守率は5割を超えて有効であることを確認し、来訪目的別の所要時間が与える駐車ます占有のインパクトを把握した。
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