2012 Fiscal Year Research-status Report
地域特性に適した生活交通確保のための交通施策に関する調査研究
Project/Area Number |
24710172
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
松田 善臣 島根県立大学, 総合政策学部, 准教授 (70453199)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 公共交通 / 中山間地域 / 過疎高齢化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、過疎・高齢化の進展する中山間地域において、地域住民の生活の足をいかに確保すればよいか、現在行われている地方(特に中山間地域)の交通施策を調査し、地域特性ごとに分類・分析して、それぞれの地域特性に適した交通施策を明らかにすることである。本目的を達成するため、平成24年度は、主に次の2点について調査・研究を行った。 1.生活交通確保のための交通施策の調査・分類:これまでに収集した地方(特に中山間地域)における公共交通に関する先行研究や資料を再度精読するとともに、最新の研究や施策に関する文献や資料を収集した。現在どのような交通施策がどこで行われ、それぞれの施策にはどのような特徴があるかを把握するだけでなく、それらの施策がどのような地域で行われているか、事例を分類して整理した。 2.地域特性を表わす指標の検討:地域の特性に適した交通施策を明らかにするためには、どのような指標をもって地域の特性を表わすかを明確にする必要がある。そこで、収集した資料や文献などを参考に、交通施策決定に影響を与えると考えられる指標について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
24年度に行った調査研究のうち、「生活交通確保のための交通施策の調査・分類」については、さまざまな文献や資料から多くの事例を収集し、整理することができた。また、「地域特性を表わす指標の検討」についても、交通施策決定に影響を与えると考えられる地域特性指標を選定することができた。今後、これらの指標と個別具体的な交通施策との関連性について分析を行う予定としている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、次の2つのことを中心に調査・研究を行う。 1.交通施策に対する評価方法の検討:交通施策の評価方法を明確に定める。これにより、これまで全国各地で行われてきたさまざまな施策が「成功」したのか「失敗」したのかを「共通の物差し」で判断することができる。評価に用いる指標としては、「採算性」はもちろん重要な指標の一つとなりうるが、それだけに偏ることのないよう、「利便性がどの程度向上したのか」「生活の質がどの程度向上したのか」といったことも含め、総合的に評価できるようにする。 2.代表的事例についての現地視察・ヒアリング調査:これまでに収集した事例についてより詳細な情報を得るべく、いくつかの代表的な事例を選び、現地に赴いて視察を行うとともに、関係者などに対するヒアリング調査を行う。これにより、アンケート調査などの回答だけでは十分に把握することのできない、地域の特性や実態がよりクリアになるものと考えられる。また、施策の推進にあたってのアイディアや施策決定に至るまでの経過、現状の問題点などについてもより詳細に伺うこととする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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