2013 Fiscal Year Research-status Report
地域特性に適した生活交通確保のための交通施策に関する調査研究
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24710172
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
松田 善臣 島根県立大学, 総合政策学部, 准教授 (70453199)
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Keywords | 公共交通 / 中山間地域 / 過疎高齢化 |
Research Abstract |
人口減少やモータリゼーションの進展により、公共交通の利用者数は年々減少し、減便や廃止など、交通サービス水準の低下が進行している。特に過疎・高齢化の進展する中山間地域においては、高齢者の移動手段を確保することが喫緊の課題となっている。 本研究の目的は、過疎・高齢化の進展する中山間地域において、地域住民の生活の足をいかに確保すればよいか、現在行われている中山間地域の交通施策を調査し、地域特性ごとに分類・分析して、それぞれの地域特性に適した交通施策を明らかにすることである。 上記目的を達成するため、平成25年度は、中山間地域で行われている生活交通確保のための交通施策について、さまざまな文献や資料などから情報の収集を行った。また、島根県浜田市弥栄町、大田市湯里地区で行われている生活交通確保のための取り組みついてより詳細に情報を得るため、現地に赴き関係者などからヒアリングを行った。大田市湯里地区で行われている「あいのりタクシー制度」は、利用登録者の会費と地域住民による賛助協力費により運営されており、行政からの補助を受けずに行われている。利用登録者にタクシー利用券を交付するものだが、ただ利用券を交付して終わりではなく、運営協議会が利用者の希望を取りまとめ、可能な限り相乗りでの利用となるよう調整を行い、利用者の負担を軽減するよう工夫を行っている。湯里地区でのヒアリングにより、利用希望者の取りまとめや、賛助協力を得るための運営協議会の重要性が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
25年度中にこれまでの調査結果をまとめ報告する予定としていたが、ヒアリングの日程調整がうまくいかず、成果の取りまとめ・報告には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
地域の特性を表す指標を用いて統計分析により地域を分類し、地域分類ごとの交通体系や交通施策の特徴を明らかにする。加えて、ヒアリング調査をさらに行い、統計情報だけでは把握しにくい地域の特性や、生活交通維持確保に向けた関係者の努力や工夫についても調査を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度中に調査結果を取りまとめ、学会において報告する予定としていたが、当初の予定よりヒアリング調査の日程調整に時間がかかったため、学会での報告を行うことができなかったため、その分の学会参加費・旅費として次年度使用額が生じた。 26年度の早いうちにこれまでの調査結果の取りまとめを行い、学会において報告を行う。
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