2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24710174
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
安井 清一 東京理科大学, 理工学部, 助教 (90434026)
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Keywords | 統計的工程管理 / 変化点検出 / 局所平滑化 / ロバスト推定 / パターン認識 / 信号処理 / Lasso / 品質管理 |
Research Abstract |
本研究の目的は,製造プロセスの改善,管理のために,プロセスの変化点を解析するための統計的な解析法を開発することである.従来の方法では安定したプロセスからの逸脱を示す変化点の分析方法が一般的であったが.本研究では傾向の変化を検出するための方法であって,この点が新しい.傾向の変化点はプロセス改善において有用な情報である. 本研究が提案する手法の基本的なアプローチは,プロセスデータの傾向の情報を取り入れながら,かつ、その変化を検出しなければならないため,局所的な平滑化手法を用いている.また,傾向の変化と突発的なデータの変化、すなわち,外れ値とを区別する必要があるため,ロバストな手法である必要がある.そこで,多項式を局所的にロバストに当てはめる方法を採用している.本研究で用いる多項式は,3次多項式であり,推定された多項式の係数の時間変化を見ることで,傾向の変化を捕まることが原理的に可能である.しかし,データにはノイズが含まれるので推定される係数もその影響を受ける.したがって,推定精度のよい方法を考える必要があり,本年度は推定方法を中心に研究を行った. 推定方法はLasso (least absolute shrinkage and selection operator)を基礎とするもので,ベイズ統計学との融合,モデル選択における事前条件の導入を研究し,その成果を2013年に開催された国際学会 XIth International Workshop on Intelligent Statistical Quality Controlで発表した. 本研究で対象にしている傾向の変化は,パターンの変化とも捉えることができ,副成果物して,パターンの相似形からの逸脱を検知する方法も開発した.その成果は,2013年に開催された「(一社)日本品質管理学会第101回研究発表会」で発表した.
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