2012 Fiscal Year Research-status Report
漂流物を考慮した実用的な津波シミュレーションシステムの開発
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24710202
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
ボンコッゲサクル ナタコーン 高知工科大学, 公私立大学の部局等, 講師 (10436553)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 津波 / シミュレーション / 漂流物 / GPU / CUDA / SPH / 粒子法 / 災害 |
Research Abstract |
本研究の初年度は基本津波シミュレーションシステムの構築を目的とした。津波が遡上し街が呑み込まれる範囲を想定した。大規模な街モデルと漂流物の移動を対象としている。開発した基本解析システムはNavier-Stokes方程式をSPH法(Smooth Particles Hydrodynamics, 粒子法の一種)の手法で解くという構成になっている。最新のスパコン系計算技術に注目度が急上昇するGPU並列計算手法を導入し通常のCPU計算機より10倍ほどの計算時間を短縮ことが確認できた。 初年度は本システムを利用し、仮想の小規模街モデル上に流体と漂流物を置き、津波の流れに伴う漂流物移動の挙動を検討した。津波高を5メートルから30メートルまで変動させ、漂流物を20トン船舶をはじめ小型ボート等で検討を行った。駐車場にとめあった複数の乗用車が津波に呑み込まれ、流れ着いた場所に留まって流れを変更することを想定し検討した。建物の形状は流れの速度に影響を及ぼすことが確認できた。ただし、丸みのある形状の建物の方は流れを回避する力が高いが、四角い形状より周辺の流れが速く、漂流物に衝突された場合に大きな衝撃力が発生することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度で行った検討解析を通じて、小規模での解析はGPUのメモリが限界に達したことが分かり、メモリ利用率を下げる工夫が大規模計算へのカギになると感じた。大規模計算は計算機ハードウェアとソフトウェアの限界が決めてと言うことが分かった。次年度の研究の推進方策は引き続き計画通りに行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
(B-A)が600円程度であり、次年度に雑費として利用する予定である。
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