2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24710219
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
明賀 史純 独立行政法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (10342859)
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Keywords | 植物ゲノム / 葉緑体 / 光合成 / 強光ストレス / シロイヌナズナ / 複合体 |
Research Abstract |
本研究は薄緑色の表現型を示すapg16変異体の原因遺伝子がコードするOHP1タンパク質の機能解析を目的とする。昨年度までのHPLCによる変異体のクロロフィル色素解析結果や変異体のチラコイド膜タンパク質の組成解析結果から、ohp1変異体ではPSIIのコアタンパク質が欠損しており、OHP1がPSIIコア蛋白質複合体形成に必須なタンパク質であることが示唆された。そこで、OHP1遺伝子のプロモーターの下流にOHP1タンパク質のC末端にFLAG、HA、cMycの3つのタグを付加した融合タンパク質を変異体で発現させた形質転換植物体を作成した。これらの内、OHP1-FLAG, OHP1-HA形質転換体の2つはohp1変異体の薄緑色の異常な表現型から野生型へと回復しており、タグ融合タンパク質は機能相補すると考えられた。一方OHP1-cMyc形質転換体は野生型への完全な機能相補は示さないが、やや薄緑色の次世代の種子が取れるまでの回復を示す植物体が生じる部分機能相補体である。これらの形質転換体のチラコイド膜タンパク質をBlue-Native PAGE を一次元目、SDS-PAGE を二次元目にした二次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動法 BN/SDS-PAGEによりタンパク質を分離し、それぞれのタグ特異抗体でイムノブロットを行った。その結果、OHP1融合タンパク質は多量体を形成することが示唆された。さらに形質転換体のチラコイド膜タンパク質をショ糖密度勾配遠心法により分離後に光合成蛋白質複合体の特異抗体でイムノブロットを行った結果、OHP1とLHC IIと同じ挙動示すことが示唆された。同様に等電点電気泳動(iso electric focusing: IEF)を一次元目、SDSPAGE を二次元目にした二次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動法IEF/SDS-PAGEによって分離した場合も同じ結果が得られた。
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Research Products
(8 results)