2012 Fiscal Year Research-status Report
ゲノムの多様性解析による表現型可塑性を有する野生植物集団の栽培化に関する研究
Project/Area Number |
24710237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kazusa DNA Research Institute |
Principal Investigator |
白澤 健太 公益財団法人かずさDNA研究所, 植物ゲノム研究部, 研究員 (60527026)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ゲノム / 一塩基多型 / ヤハズエンドウ / 生物多様性 |
Research Abstract |
ヤハズエンドウの野生集団が持つゲノムの多様性を明らかにするために、まず日本国内、および海外の系統のSSRマーカー分析を行い、これを基にクラスタ解析した。その結果、各集団は固有のサブクラスタを形成した。次に、日本国内に自生する96個体の全ゲノムシークエンスを行った。HiSeq1000型DNAシークエンサで100塩基のリード長のペアエンド分析を行い、取得したリードを品質で精査した後に、大型計算機を用いて配列を連結した。その結果、147 Gb(1個体あたり1.5 Gb)のリードデータが得られ、これを連結することで全長3.3 Gb(重複度45倍)の配列を得た。この配列から、一定の基準を満たす約200万の一塩基多型候補と、約17万のマイクロサテライトマーカーを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヤハズエンドウの野生集団が持つゲノムの多様性を明らかにするための手がかりとして、ゲノム配列解析を実施し、ここから一塩基多型やマイクロサテライトマーカーを見出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度見出した一塩基多型やマイクロサテライトマーカーを利用して、ヤハズエンドウの染色体地図を作成し、これを利用してマメ科モデル植物との比較ゲノム解析を行うことで、ヤハズエンドウのゲノム構成を明らかにする。 さらに、異なる野生集団のゲノム配列解析を行うことで、ヤハズエンドウが有するゲノムの多様性を明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
染色体地図の作製のためにSNP分析用試薬キットを購入する。また、野生集団のゲノム配列解析のために、シークエンス試薬キットを購入する。
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