2014 Fiscal Year Annual Research Report
GPIアンカーの膜環境下における立体構造と相互作用の解明
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24710257
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
花島 慎弥 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 講師 (50373353)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 糖鎖 / NMR |
Outline of Annual Research Achievements |
GPIアンカーは特徴的な糖鎖構造をもち、哺乳動物、酵母、菌類や病原性原虫類に広く存在するが、その機能はアンカーとしてタンパク質を繋ぎ止めておく役割以外いまだ不明である。申請者は、化学生物学的アプローチと構造生物学的アプローチを併せてGPIアンカーの立体構造を解明し未だ不明な機能にせまることを目的に研究を遂行した。 2014年度は、合成した糖鎖を用い、NMRを用いて糖鎖コンホメーション解析を進めるとともに、受容体タンパク質との相互作用解析をおこなった。結核菌のPIMは、GPIアンカーと共通のコア構造であるホスファチジルイノシトールを有する。このPIMコア構造の糖鎖部分を精密に化学合成して、ヒトの腸管タンパク質ZG16pとの相互作用をNMRにより詳細に調べて、その複合体構造を決定した。 GPI生合成に関与する膜タンパク質PGAP5は、in vitroでの発現が難しいこともありそのリガンド認識機構は不明であった。そこで、共同研究者により作成いただいたPGAP5が細胞膜表面に発現する細胞株を用いることにした。On-Cell NMR条件下でSaturation transfer double difference (STDD)-NMRを測定することで、その相互作用のNMRによる検出を試みた。その結果、タンパク質とリガンドの結合に由来すると考えられるシグナルの取得に成功した。しかしながら細胞に由来するバックグラウンドのシグナルを効率的に除くことが困難であったため、詳細な解析のためには更なる測定条件の検討が必要であった。
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