2015 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯アフリカにおける森林資源利用の歴史生態学的研究と慣習的権利の確立へむけた応用
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24710296
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安岡 宏和 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (20449292)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歴史生態学 / ブッシュミート / 生物(分子)系統地理学 / NTFP(非木材森林資源) / 熱帯雨林 / 国際情報交換 / フランス / カメルーン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、カメルーン東南部の熱帯雨林地域に住むバカ・ピグミーが利用している野生の森林資源のアベイラビリティが、人為の影響下において増大している可能性を検証し、その成果を踏まえて、国立公園等の制度下において制限されている、それらの資源にかかわる住民の慣習的権利をどのようなかたちで保持することができるかについて論じることであった。当初は、かれらのカロリー源として重要な野生のヤマノイモ類を主たる対象としていたが、中途より、主たるタンパク源である森林性アンテロープのダイカー類など動物資源の利用も研究の対象にくわえた。その結果、植物性資源および動物性資源の両方を対象とする歴史生態学的研究へと本研究の射程が拡大し、バカ・ピグミーの森林資源利用に関する慣習的権利の確立について、より包括的な議論をおこなうための基礎的なデータおよびアイデアを得ることができた。2015年度には2編の論文が刊行され、現在、他2編を執筆中で、近いうちに投稿予定である。また、学会・シンポジウムで3回の報告をおこない、2016年前半に2回の報告をおこうなうことが決定している。くわえて、これまでの研究と、本研究の成果をあわせ、Wild Yams and the Baka Pygmy: Historical Ecology of Hunter-gatherers in the African rainforestと題する図書の出版準備をすすめている。
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Research Products
(11 results)