2012 Fiscal Year Research-status Report
ドイツ家族政策のもう一つの転換点―「育児手当」をめぐる政策過程に注目して
Project/Area Number |
24710304
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
石井 香江 同志社大学, グローバル地域文化学部, 准教授 (70457901)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国際情報交換 ドイツ |
Research Abstract |
本研究では1979年に西ドイツで施行された「母親休業」に代わり、1986年に「育児手当・育児休業」が導入されるまでの社会・政治過程に目を向け、家族・育児の担い手の定義や、手当・休業が認知される論理・文脈の歴史的変遷とアクターを跡付け、今日の「両親手当」に新たな角度から光を当て、その意味を再考することを目的に掲げた。 春から夏にかけて当該テーマをめぐる最新の研究状況を確認するとともに、昨年度に一部収集したCDUのヘルガ・ヴェックスの個人的な史料とSPDのレナーテ・レプシウスの党の機関紙に掲載された記事を読んだ上で、夏にボンで収集する史資料を確定する作業と注文を行い、ドイツでの作業を効率的に遂行する準備をした。この作業と並行して、『家族報告書(第1~2次)』(1968~1974年)を読み、1960年代末から1970年代前半に政治家が議会・会議で発した言説に家族をめぐる専門家の意見がどのような影響を与えていたのかを跡付けた。夏にはドイツのボンにあるCDU(キリスト教民主同盟)政治文書館、SPD(社会民主党)文書館で資料調査をした。秋以降は夏に収集した資料の読解と整理を進め、当該テーマの中における二人の政治家の役割と意義をまとめ、2012年12月に開催されたジェンダー史学会の自由報告において報告した。その際に、ヴァイマル時代の教育問題と育児について研究報告した研究者らと活発な意見交換を行い、研究の深化のための刺激を受けた。現在は4月末の当該テーマの論文提出締め切りに向け、論文を執筆している最中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二人の政治家の発言した党内の個別の委員会や会議の記録を読む申請をしたのが2012年の夏で許可が下りたのが2012年の冬だったため、2012年度中に議事録の検討ができなかった。2013年の夏にこの議事録は読む予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り二人の政治家に注目はするものの、調査の段階で二人以外の重要なアクターが登場した場合、注目する対象を柔軟に拡大していくこともありうる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(3 results)