2013 Fiscal Year Research-status Report
戦後日本の左派社会運動―継続する帝国経験と朝鮮戦争・ベトナム戦争―
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24720036
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
黒川 伊織 神戸大学, 国際文化学研究科, 研究員 (50611638)
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| Keywords | 文化運動 / ベ平連 / 平和思想 |
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| Research Abstract |
2013年度は、1965年2月の米軍による北爆開始に抗議する市民・学生が集った「ベトナムに平和を！神戸行動委員会」の思想と運動について、具体的な調査を行った。調査の概要は次の通りである。①複数の当事者からの複数回の聞き取り調査の実施、②映画「ベトナム 平和へのたたかい」（1966年）上映会および当事者による座談会の開催、③調査に基づく研究成果の発信（学会報告・論文執筆）。これと並行して、敗戦から1950年代にかけての神戸で展開された労働者によるサークル詩運動について、①各地に埋もれたサークル詩誌の発掘と、②サークル詩運動を担った当事者からの聞き取り調査を進めた。
2013年度の調査・研究により得られた成果は次の通りである。①「ベトナムに平和を！神戸行動委員会」の成立過程とその具体的活動をはじめて跡づけたこと、②1950年代に神戸で取り組まれたサークル詩運動をはじめとする文化運動の経験が「ベトナムに平和を！神戸行動委員会」成立の前提となったことを史料に即して示したこと。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の第二年度となる2013年度は、神戸周辺をはじめ全国各地に暮らす「ベトナムに平和を！神戸行動委員会」を担った人々からの聞き取りを精力的に行い、多くの知見を得ることができたうえ、当事者が大切に保管されてきた史料の提供も受けたことで、想定以上に調査が進捗し、学会発表・論文執筆にまでに研究を進めることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
1950年代から70年代までを見通す神戸の地域の運動経験を跡づけるために、引き続き聞き取りと史料調査を行い、2013年度に得た知見および収集した史料とあわせて分析を行う。その際、とくに着目するのが、2013年度から調査をはじめたサークル詩運動の経験である。1950年代のサークル詩運動の担い手がいかに自らの経験を生かしつつベトナム反戦運動に関わっていったのかを見通すことは、日本社会の変動と社会運動の経験を切り結ぼうとする本研究課題にとって最も重要な作業となる。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
複写費用が予定より少額となったため。
次年度の報告書作成のために使用する。
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Research Products
(10 results)
