2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24720134
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
乙黒 麻記子 日本大学, 理工学部, 助教 (60551249)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 英文学 / 南太平洋の英語文学 / R. L. Stevenson / Somerset Maugham |
Outline of Annual Research Achievements |
1)サモア出張 科研費申請時の当初の計画(3か年計画)では、(a)初年度に19世紀半ば~世紀末の作家・作品、(b)2年目に19世紀末~20世紀初頭の作家・作品、そして3年目に(c)現代の南太平洋の英語圏作家・作品について研究する予定を組んでいた。その後、産育休に伴う1年の期間延長などの紆余曲折を経て、予定にいくらかの変更が生じたけれども、最終年度である平成27年度は、上記(c)の現代作家らの研究に着手した。その一環として、主に資料収集と現地取材のため、8月11日から17日まで、ポリネシアの島国サモアの首都アピアに出張した。ここでは、主に、国立サモア大学図書館での資料収集に加えて、サモア人作家アルバート・ウェント(1939-現在)やシア・フィギィエル(1967-現在)らの作品に頻繁に登場する現地の村の様子や、伝統家屋や教会などの建築物、地元マーケットなどを取材することができた。また、出国前にJICAサモア支部に協力を依頼し、現地スタッフの方々と共にアピア近郊の一般的な小・中学校を訪問して、現地の学生や日本人ボランティアにインタビューすることができた。
2)『日本大学理工学部一般教育教室彙報』(第100号)への投稿(掲載決定済み) 上述の研究計画の(b)に該当する研究成果としては、上記の学内彙報への掲載が決定している(年内発行予定)。ここでは、R. L. スティーヴンソンの南海物の中から、特に、"Something in It"という寓話に焦点を当て、スティーヴンソンの南海物全体に見られるアンビバレントな植民地主義批判について分析を行った。
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