2014 Fiscal Year Annual Research Report
フォト・テクスト研究 ――米国モダニズム文学とドキュメンタリー写真の交差
Project/Area Number |
24720139
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
山本 裕子 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 准教授 (80545377)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アメリカ / 写真 / ドキュメンタリー / モダニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
米国モダニズム文学とドキュメンタリー写真との相互影響関係を実証するという本研究の目的を達成するために、平成26年度の前期は、平成25年3月に行った米国メトロポリタン美術館所蔵のウォーカー・エヴァンズ・スペシャルコレクションのアーカイヴ調査結果の分析を行った。夏季期間中には、前年度に計画した通り、米国ロスアンジェルスのジェイ・ポール・ゲッティ美術館にて、ウォーカー・エヴァンズによる写真エッセイ「フォークナー・ミシシッピ」に関連する71枚のコンタクトプリントおよびマケットについての調査を行った。この調査により、既存の研究では明らかにされていない新事実を発見することができた。後期期間中は、これまでの研究期間中に収集することのできた膨大な資料および撮影画像の整理と分析を行い、論文への道筋をつけた。 本年度の調査研究により、別々のアーカイヴに所蔵されているマテリアルをあわせて検討することが可能となり、これまで推測不可能であった事から仮説をたてることが可能になったという意味において、これまでの研究成果を格段に飛躍させることができた。今年度の調査検討は、フォークナーとエヴァンズの50年代前後の後期作品をより詳細に比較検討することを可能にし、より実証的にモダニズム文学とドキュメンタリー写真との相互影響関係を解明することができるようになった。また、これまで看過されてきたモダニスト作家と写真家との共同作品「フォト・テクスト」を研究対象に据えることにより、埋もれていた作品の再評価へと繋げることができると考える。本研究の最終的な目的は、米国モダニズム文学とドキュメンタリー写真との相互影響関係を実証することであるが、本年度のアーカイヴ調査において、モダニズムの変容とフォト・ジャーナリズムの発展を、別個の現象としてではなく互いに影響・補完しあう「統一の」文化現象として読み直しを図る研究を進めることができた。
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Research Products
(1 results)