2015 Fiscal Year Annual Research Report
自分の発音に自信と誇りを持って話せる日本人英語学習者の育成に向けて
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24720189
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
勅使河原 三保子 駒澤大学, 総合教育研究部, 准教授 (40402466)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 音声学 / 日本語母語話者 / 英語 / 言語態度 / 明瞭性 / 通じやすさ / 印象 |
Outline of Annual Research Achievements |
英語を主に非母語話者との国際共通語として使用する日本語母語話者には、自分の英語の発音に対して不安を抱える者も少なくない。本研究では日本語母語話者による英語発音の音声的特徴を音声学的に記述し、他言語母語話者に対する通じやすさと関連付けることにより、日本語母語話者が国際共通語として使用する場合必要不可欠な音声的特徴を抽出する。同時に同一音声に対する日本語母語話者及び他言語話者が持つ言語態度も調査し、音声的特徴、通じやすさと関連付け、日本語母語話者の不安を解消するための発音指導法を考案する。
本研究の最終年度であった平成27年度は日本語母語話者の英語発音が他の言語の母語話者に対しどの程度通じ、どのような印象を与えるのか調べるための実験を行った。まず、日本語母語話者の英語発音と一口に言っても様々な発音がありうるため、実用レベルでの英語運用能力を持つ日本語母語話者(留学経験者や日常的に職場等で英語を使う話者)である程度の英語運用能力(たとえばヨーロッパ言語共通参照枠B2レベル相当)を保有すると判断できる方計53名に協力を依頼し、都内の録音に適した環境でタスク8~9個を遂行する音声を提供していただいた。その後、日本語母語話者の英語発音の様々なバリエーションを代表し、タスク遂行音声として自然な発話である20名の各2タスクを遂行した計40の音声を聴取実験のための音声刺激として選択し、各音声につき以下の聴取実験の三つのタスクをMoodleを用いて作成した:①単語の書き起こし(穴埋め)7か所、②聴解問題2問と印象評定5項目、③(②とは異なる)印象評定23項目。この実験に対しインド、サウジアラビア、タイ、中国、香港の各国・地域で実用レベルでの英語運用能力を持つ被験者20数名~32名が集められ協力した。現在、日本語母語話者に対する英語音声教育に役立てるため、実験結果の分析を進めている。
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Research Products
(1 results)