2014 Fiscal Year Annual Research Report
日本人海外子女の英語運用能力習得プロセスにおける基礎研究
Project/Area Number |
24720253
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩城 奈巳 名古屋大学, 国際教育交流本部, 教授 (50436987)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 海外子女 / 英語維持 |
Outline of Annual Research Achievements |
海外子女の英語習得についてこれまで英語習得順序、海外子女における「バイリンガル」 の定義、英語習得環境とその要因等について研究されてきた。英語習得順序は、習得時期に基づいた2つのバイリンガルの分類:同時バイリンガル(生後直後より2つの言語に接して習得していくバイリンガル)と、継続バイリンガル(2つの言語に接する時期にずれがある)があげられ、海外子女は後者の継続バイリンガルであると言われている。また、海外子女の英語習得には、滞在年数、 渡航年齢、他の日本人との関係(現地校、住んでいる地域等)、家庭での使用言語、家族構成、メディアなど、さまざまな要因が関係していることも明らかになっている。一方で、海外子女が渡米後どのようなプロセスを経て英語を身につけていくのかという、 語学習得過程についての研究は現在までほとんど実施されていない。そこで本研究は、継続バイリンガル及びパーシャルバイリンガルと定義される海外子女がどのようなプロセスを経て英語を身につけていくか、という「英語習得過程」に着目し、時期と年数によって習得される英語(英単語、文法、 表現方法の習得順序等)を英語学習状況についてのアンケート、海外子女による英作文を通して調査した。具体的に、海外子女の通う日本語授業補習校にて行うアンケート、年齢、滞在歴、渡米時の年齢の他、英語使用状況を調査する上で分析に必要と思われる20-30項目(英語学習環境に関する質問、日本語環境に関する質問、現地校・現地コミュニティーとの接点に関する質問、生活面での質問など)を調査した。さらに、滞在年数・時期が英語表現産出に与える影響についての調査を、英作文「What is your hobby?」を執筆させ、産出している英語を検証した。
|
Remarks |
海外子女を対象とした本研究は最終データ収集が2015年3月だったこともあり、現在結果を分析中である。しかし、URLにもあるように、現在までに蓄積されたデータに基づき講演を各補習校にておこなってきた。
|