2013 Fiscal Year Annual Research Report
小学校外国語活動における児童の動機づけと情意要因に関する縦断調査
Project/Area Number |
24720256
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西田 理恵子 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 講師 (90624289)
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Keywords | 小学校外国語活動 / 聴覚能力テスト / 動機付け / 情意要因 |
Research Abstract |
本調査においては、2012年~2014年度の2年間の縦断調査を行い、小学校外国語活動における児童の聴覚能力・動機付け、情意要因に関する調査を行った。対象児童は、小学5年生・6年生の77名が調査対象者であった。調査方法には、聴覚能力テスト(英検ブロンズ)、質問紙(動機付け・情意要因)、観察記録と面接を用いて、多面的に児童の変化に関する現象を捉えている。 調査結果から、 5年生と6年生の比較(2012年7月・2013年2月)を行っているが、全体傾向として高い数値を示しており、2013年2月の時点においては、心理的要因の全項目とリスニングテストに肯定的な変化を示している。次に、2年間の縦断的な変化の傾向を捉えるため、2012年7月、2013年2月・2013年7月、2014年2月の4度にわたり、リスニングテストと質問紙調査を実施している。リスニング能力は、5年生では上昇するものの、6年生時においては維持する傾向が認められ、動機付けや情意面においても維持するあるいは若干の低下を認めた。本研究を通して以下を明らかにしている。縦断調査の結果、 ① 小学児童の聴覚能力は、縦断的調査結果から、肯定的な変化を示す。 ② 小学児童の心理的側面は、プロジェクト型カリキュラムの援用(学期末のミニプロジェクト導入)において、維持する傾向にある。 ③ 教師や教室内支援員の視点から見た小学児童の聴覚能力と心理的側面は、肯定的な変化を示していた。これまでに、経年データを用いた聴覚能力や心理的要因に関して行った調査報告は、国内では皆無に等しいため、本調査は、今後、小学校外国語活動を行っていく上での貴重な情報となりうる。今後、小学校外国語活動を推進していく上では、よりよい教育が行われていくためにも、更なる実証研究や実践報告の蓄積が必要となる。本研究は、今後の小学校外国語活動を推進する上での、一示唆を提示するものである。
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Research Products
(12 results)