2013 Fiscal Year Annual Research Report
英語熟達度とコミュニケーション能力一般の関係の検討:大学英語を事例とした基礎研究
Project/Area Number |
24720275
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山中 司 立命館大学, 生命科学部, 准教授 (30524467)
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Keywords | 大学英語教育 / プロジェクト発信型英語プログラム / プロジェクト論 / 自律的学習者 / 自己肯定感 / プラグマティズム / 評価論 / 英語教授法 |
Research Abstract |
本年度は既存の言語能力評価指標として、すでに広く実践されているテスティングを取り上げ、これらの評価が言語能力の何を、どこまで、どのように測定しているかを整理した。これらの知見を活かし、立命館大学生命科学部・薬学部で実践されている「プロジェクト発信型英語プログラム」(開発・実践:鈴木佑治 立命館大学生命科学部教授、慶應義塾大学名誉教授)において開発された評価モデル、e-TACの分析と検討及び改善を実施し、それらの研究成果を論文に発表した(近藤雪絵、山中司「生命科学部・薬学部「プロジェクト発信型英語プログラム」における独自のプレイスメント評価モデル"English Test in Academic Context (e-TAC)" の実施について― 成果と課題―)。 本研究は「コミュニケーション能力とは何か」を解明するにあたり、言語熟達度の観点から得られた知見を提示し、基礎研究としての役割を果たしたと思われる。これら理論的知見の成果については、今後論文等の執筆を通して明らかにしたいと考える。 英語能力、そして英語コミュニケーション能力をいかにして評価するのか、これは現代の英語教育が直面し、そしてこれからも直面していかなければならない難題である。しかも、いわゆる英語4技能の中の「聞く」、「読む」という受信型スキルのテスティングに比して、「話す」、「書く」という発信型スキルの評価モデルについては、未だ開発・研究の余地が大きいことは、大方異論がないものと思われる。今後の課題として、プレイスメント時におけるe-TACの信頼性や妥当性を高めることもさることながら、「プロジェクト発信型英語プログラム」における学習者の総合的な能力評価が可能なモデルとして、新たなバージョンを開発していくことが必要となろう。
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Research Products
(4 results)