2014 Fiscal Year Research-status Report
植民地朝鮮キリスト教会の中国・満州伝道に関する総合的研究
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24720325
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松谷 基和 東北大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (20548234)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 東アジア史 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に日中関係の悪化を受けて延期されていた中国での現地調査であるが、現地での档案館での資料調査が自由に行えない状態に変わりがないことに加えて、現地の研究者の協力を得ることが難しかったため、今年度も中国での現地調査は見送り、代案として準備していた国内と米国の宣教師文書館(在フィラデルフィア長老派歴史研究所)における資料調査を中心に研究を進めた。その結果、当初の期待通り、米国宣教師文書館には、研究対象時期に中国の東北地方ならびに山東省に滞在していた宣教師からの詳細なレポートがあり、これらの文献のコピーを入手することが出来た。その後、これらの文書の解読、整理を行っている。また、資料調査の過程で得た資料を基にアメリカのアジア研究学会(Association for Asian Studies)年次大会(シカゴ)で発表し、関係分野の研究者への発信をすると共に研究交流を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年と同様、申請者の日常業務において、国際交流支援に関する業務量が非常に多いことに加えて、中国での現地資料調査に向けた準備が整わず、予定していたほど資料が収集できなかったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度になるため、可能な限り、年度の前半に延期されていた中国における資料調査を行い、これまで国内や米国で収集した資料を補てんする。そのうえで、これらの多言語資料の解読を進め、年度中ごろには、中国における朝鮮人移民教会史の概要を論文にまとめ関連学会での中間発表を行い、そこでのフィードバックを活かして、年度末までに出版を目指す。
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Causes of Carryover |
中国で予定していた現地調査が、予定通りに実施できなかったこと、またそれに伴って資料整理のバイト代等も使用されなかったことから差額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度前半に現地調査を行い、予算執行計画の遅れを取り戻す予定である。
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