2013 Fiscal Year Annual Research Report
考古地磁気学データの集約と高アクセシビリティデータベースの構築
Project/Area Number |
24720362
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
畠山 唯達 岡山理科大学, 情報処理センター, 准教授 (80368612)
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Keywords | 考古地磁気学 / 考古学 / 地磁気永年変化 / 年代推定 / データベース |
Research Abstract |
日本における考古地磁気学は、1980年代初頭までに地磁気永年変化曲線の作成と年代推定法への応用と言う形で一応の完成を見た。その後も数多くの測定がされてきたが、各発掘報告書に所蔵される以上のまとまりはなく、データの集約をすることが困難であった。本研究では、この散逸した報告データを集約し、可読性が高く考古学・文化財科学研究者へも説明が可能なデータベースと言う形にする端緒をつけることを目的として行い、以下の成果を得た。 考古地磁気データベースの拡充:本学考古学研究室に所蔵される発掘報告書を丹念に調査し、そこに記載された過去の考古地磁気学研究のドキュメントを掘り起こした。これまでに約50の報告書より約150サイト分のデータを発見し、手元のデータベースへ加えた。また、各地で考古地磁気を研究してきた研究者と個別に会ったり、文化財科学方面の研究者に働きかけて、関連文献やそのリストを得ることができた。さらに、データを統一的に扱って今後の維持管理をするためにリレーショナルデータベースを使用したオンラインデータベースを構築した。 考古地磁気データベースサイトの構築と更新:地磁気研究者、考古学研究者、および教育・一般等を対象として、データベースと解説等を提供するサイトを開設・更新した。最終年度はとくにデータ検索インターフェイスの調整と、日本周辺の任意の位置における地磁気方位と地磁気永年変化曲線を提供するシステムを追加した。 上記の成果によって、日本の考古地磁気データを総覧するデータベースの素地ができ、今後の考古地磁気研究と年代推定にかかる基盤が整備されたと考えられる。
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Research Products
(8 results)