2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24730015
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中林 暁生 東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (70312535)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 人権総論 / 公務員の人権 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年度に当たる本年度は、主に3つの研究を行った。 まず、本研究の基本的な枠組みである規制と給付の二分論(あるいは権利と特権の二分論)に関する研究として、本研究が継続的に行ってきたパブリック・フォーラム論に関する研究を行った。具体的には、〝所有者としての政府を如何にして制限できるのか〟という観点から、〝指定的パブリック・フォーラム〟に関する研究を行った(この研究成果の一部は、中林暁生「指定的パブリック・フォーラム」として、松井茂記ほか編『自由の法理』〔成文堂、2015年〕859頁以下に掲載されている)。 次に、規制と給付の二分論の周縁部についての研究も行った。具体的には、アメリカ憲法学における「制度理論」についての研究を、特に公立大学に焦点を合わせながら行った(この研究成果の一部を、憲法理論研究会春季研究総会〔2015年5月10日〕において報告した〔報告原稿は、憲法理論研究会編『対話と憲法理論』(敬文堂,2015年)31頁以下に掲載されている〕)。また、規制と給付の二分論と制度理論との関係を解明する研究も行った(この研究成果の一部は、中林暁生「憲法と大学との関係についての予備的考察」として、『法学』79巻5号〔2015年〕1頁以下に掲載されている)。 さらに、本研究を総括するための研究を行った。具体的には,公務員の表現の自由に関する研究と、公立大学における人権に関する研究を行った。
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