2014 Fiscal Year Annual Research Report
障害差別禁止法のエンフォースメントと障害者政策の関係に関する研究
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24730042
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
所 浩代 福岡大学, 法学部, 准教授 (40580006)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 労働法 / 社会保障法 / 障害 / メンタルヘルス / 雇用政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、課題の最終年度となる。そのため、3年間の研究を総括するべく、アメリカ、イギリスの障害者法制の内容を、文献資料で整理し、両国の比較法的研究を行った。 また、その結果を踏まえて、イギリスのケンブリッジ・キャサリン バーナード教授、リーズ大学・アナ ラーソン教授にインタビューを行った。両教授には、イギリスの差別禁止法のエンフォースメントのあり方、割当雇用制度の意義と課題、障害差別禁止法理の方向性などについて議論を交わした。この内容は、近時、英米の比較法的研究論文としてまとめる予定である。 これと並行して、本年は、日本の障害者労働法制の体系、方向性、課題について整理し、この内容の要旨を、「障害者雇用促進法の改正」日本労働法学会誌124号211-219頁(2014年)として発表した。また、障害者の雇用に関わる近時の裁判例を検討し、「障害のあるバス運転士に対するシフト上の配慮を廃止することが違法とされた例(神戸地裁尼崎支部平成24年4月9日)」新・判例解説Watch14号283-289頁(2014年)、「労働者からのメンタルヘルス情報の申告と安全配慮義務(最2小判平成26年3月24日)」新・判例解説WatchWeb版(2014年8月15日)等にまとめた。
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Research Products
(4 results)