• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Research-status Report

抵当不動産の第三取得者の法的地位に関する学説史研究

Research Project

Project/Area Number 24730067
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

阿部 裕介  東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (20507800)

Keywords抵当権 / 第三取得者
Research Abstract

申請時の研究計画に従い、昨年度に引き続き、フランス法史研究として、18世紀フランスにおけるローマ法学の文献であるPothier, Pandectae Justinianae in novium ordinemのうち、Liber 20の部分について、抵当権の効力、とりわけ抵当不動産の第三取得者に対する追及権を内容を意識して読解を進めた。この作業は現在も継続中であるが、これまでにこの作業で得られた研究成果を、フランス慣習法学についての下記の公表作業とは別に「法学」で公表することとし、そのための中間的なとりまとめの作業も行った。さらに、上記文献を手がかりとして、Pothier以前のローマ法学の文献についても資料収集を進めることができた。
これと同時に、フランス慣習法学及び19世紀のフランス法学についての従来の研究成果に手直しを加え、「法学協会雑誌」において公表する作業を、昨年度に引き続き行った。今年度は、19世紀における民法典の成立とその後のフランス法学について研究成果を公表することができた。この作業も現在継続中であるが、これに加えて、申請時の研究計画通り、日本私法学会において個別報告を行い、これによってこれまでの研究の成果を公表した。
これらと並行して、ドイツ法史研究として、Gierke, Deustches Privatrecht, Bd. 3, Schuldrechtの「債務と責任(Schuld und Haftung)」の部分についての読解を、昨年度に引き続き行った。この作業は、申請時の研究計画で予定していたGierke, Schuld und Haftung im aelteren deutschen Rechtの読解のための準備的作業であるが、この作業により、これまでにGierkeの主張の大要をつかむことができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画通り、19世紀フランス法学に関して研究成果を公表することができ、とりわけ学会報告によってこれまでの研究の成果を公表することができた。ローマ法学についても、計画通り、Pothier, Pandectae Justinianae in novium ordinemを読解することができ、さらにこの作業の成果を公表する準備を進めることができた。
他方で、ローマ法学に関するPothier以外の学者の文献については、収集・調査をすすめているものの、なお残している部分がある。
ドイツ法研究の部分では、当初の計画にない文献を読むことでGierkeの主張の大要をつかむことができたが、当初計画していたGierke, Schuld und Haftung im aelteren deutschen Rechtの読解にはいまだ達していない。

Strategy for Future Research Activity

Pothierのローマ法学に関するこれまでの研究の成果を、東北大学の紀要「法学」で公表する予定である。さらに、Pothier及び以外の学者の文献について、調査・分析を進めていく予定である。
「法学協会雑誌」で継続中の連載については、フランスの慣習法学及び19世紀の法学が日本の抵当法学に与えた影響を示すことで、完結させる予定である。
ドイツ法学については、Gierke, Schuld und Haftung im aelteren deutschen Rechtの読解及びその他の文献の調査にとりかかる予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

当初計画していたフランス法史におけるローマ法学及びドイツ法史に関する文献の収集・調査の一部を次年度に延期することに伴って生じた。
延期した文献の収集・調査に必要な経費として、平成26年度請求額と合わせて使用する予定である。

  • Research Products

    (6 results)

All 2013 Other

All Journal Article (4 results) Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 抵当権者の「追及権」について(4)2013

    • Author(s)
      阿部裕介
    • Journal Title

      法学協会雑誌

      Volume: 130巻5号 Pages: 1079-1159

  • [Journal Article] 抵当権者の「追及権」について(5)2013

    • Author(s)
      阿部裕介
    • Journal Title

      法学協会雑誌

      Volume: 130巻6号 Pages: 1337-1409

  • [Journal Article] 抵当権者の「追及権」について(6)2013

    • Author(s)
      阿部裕介
    • Journal Title

      法学協会雑誌

      Volume: 130巻11号 Pages: 2335-2415

  • [Journal Article] 抵当権者の「追及権」について(7)2013

    • Author(s)
      阿部裕介
    • Journal Title

      法学協会雑誌

      Volume: 130巻12号 Pages: 2615-2706

  • [Presentation] 抵当権者の「追及権」について2013

    • Author(s)
      阿部裕介
    • Organizer
      日本私法学会第77回大会
    • Place of Presentation
      京都産業大学
    • Year and Date
      20131012-20131012
  • [Remarks] 研究者紹介(阿部裕介)

    • URL

      http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/6968137b806d35b0dc321ab03b907a67.html

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi