2014 Fiscal Year Annual Research Report
中国・四国地方の自治体における業績予算の実証的研究―政策評価の行政学的分析―
Project/Area Number |
24730118
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
茂木 康俊 広島大学, 社会(科)学研究科, 准教授 (00452805)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 業績予算 / 政策評価 / ロジックモデル / 行政評価 / アンケート調査 / 自治体 / GPRAMA / 公法学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、交付申請書によれば中国・四国地方を含む自治体に対し、自ら質問票を作成しアンケート調査を行い、業績予算の現状について明らかにすることが研究計画の中心であった。 年度前半は、昨年度に検討した公共組織の目標の曖昧性(Goal Ambiguity)について再度検討を行い、我が国の地方自治体の自治基本条例の前文のデータを基に統計的手法であるテキストマイニング分析を行い、自治基本条例の条文に表れる地方自治体の組織のミッションについて定量的に分析を行い、その特徴を明らかにした。この研究結果を学会の全国大会において口頭発表し、論考を学会誌に投稿し、最終的に査読付研究論文として掲載された。 海外の理論・手法の面では、米国のNPOを始めとする公共組織においてしばしば用いられているロジックモデルの手法について検討を行った。ロジックモデルとは上位の目標(ミッション)から事業(プログラム)の活動レベルまでの論理的つながりを視覚化し、主に組織の構成員間で共有するための手法である。このロジックモデルの手法について、米国において広く活用されている1つのワークブックの翻訳書を刊行した。 年度後半は、研究実施計画に記載した全国自治体に対するアンケート調査を行った。調査票の作成や前回調査結果との比較の面で、前回調査の実施事務局であった広島大学地域経済システム研究センターの担当者から協力を受けた。調査は郵送法で行い、回収率は6割を超えている。本アンケート調査の結果は、論文にまとめ近日中に学術誌に投稿予定である。
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