2012 Fiscal Year Research-status Report
ベイジアンアプローチを用いた離散連続選択モデルのノンパラメトリック推定
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24730195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
宮脇 幸治 関西学院大学, 経済学部, 講師 (40550249)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ベイズ統計学 |
Research Abstract |
本年度は,最も単純な離散連続選択モデルを,ディリクレ過程事前分布を導入することによって,選択肢の数が(ある程度)ノンパラメトリックに決定されるモデルに拡張した.これに伴い,消費者の離散的な選択行動を潜在的なクラスタによって分析することが可能となった. それに伴い,拡張されたモデルを推定するためのマルコフ連鎖モンテカルロ法を用いたアルゴリズムの構成も行った.ディリクレ過程分布には,厳密な構成方法と近似による構成方法があるが,(1) 後者の方が導入が容易であること,(2) また近似の程度を制御可能であり,実際どの程度近似が良いかを評価できること,の理由により後者を採用した.それにより,潜在的なクラスタを考慮した離散連続選択モデルのパラメータを推定するためのアルゴリズムを構成することが出来た.アルゴリズムについては,実証分析を行っていく上で必要があれば,改良を行うことも検討している. また通常の離散連続選択モデル及び離散選択モデルに関する研究も併せて行った.これらに必要となる水道やガスの消費に関する家計のデータ及び地方自治体のデータを整理収集すると共に,これらを用いた実証研究を行った.特に,前者により,経済理論と離散連続選択モデルのつながりを明らかにした.これらの研究成果の一部は学会等で発表すると共に,論文としてまとめられ,海外の査読誌に掲載されている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標としていた,モデルの開発及びその推定手法を構成することが出来たため.ただ他の手法との比較が余り出来ていないため,それに関しては次年度以降に併せて行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降,本年度に開発したモデルとその推定手法を用いた実証分析を行う予定である.その際,数値実験によってモデルと手法の妥当性を確認した後,実データを用いて実証分析を行う.またその際,他の手法との比較検討も併せて行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究において開発した推定手法は計算集約的な手法であるため,本手法を用いた実証分析を行うためには,最新の計算機等を用いる必要がある.そのため,実証分析を主に行う次年度においては,最新の計算機等の購入が必要となる. また,最新の研究動向を掴むため,学会等に出席する必要もある. 最後に,必要があれば実証分析に用いるデータを購入することもあり得る.
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Research Products
(4 results)