2014 Fiscal Year Research-status Report
ベイジアンアプローチを用いた離散連続選択モデルのノンパラメトリック推定
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24730195
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
宮脇 幸治 関西学院大学, 経済学部, 准教授 (40550249)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ベイズ統計学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,昨年度に引き続き統計的モデルの改善を行った.昨年度までの分析により,データの特徴を生かした分析を行うには,抜本的な統計的モデルの改善が必要であることが分かった.そのため昨年度に引き続き今年度も,これまで考えてきた統計的モデルの改善及び改善された統計的モデルに関する推定方法の開発を行ってきた.様々な先行研究のサーベイや試行錯誤を通じて,昨年度に問題であると考えられてきた箇所を改善した統計的モデルを開発できたと考えている.
その一方で,推定結果の分析から推定手法の改善もしくは統計的モデルの更なる改善が必要であることが分かった.その主な理由の一つは,今年度に開発した統計的モデルではパラメータに関する不等式制約が非常に厳しいため,推定手法として用いているマルコフ連鎖モンテカルロ法がうまく機能できないことと考えている.このような場合においては,推定手法の改善で対応することが一般的であるため,今年度に開発した統計的モデルをベースとするならば,推定手法の改善が必要である.しかし,他研究者からのアドバイスを受け,今年度に開発した統計的モデルをベースにした推定手法の改善を試みたが,うまく機能しないことも併せて分かった.そのためベースとする統計的モデルの更なる改善が必要である可能性も考慮する必要があることが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来であれば今年度には開発した統計的モデルを用いた分析を行い,それを取りまとめて論文とする予定であった.関連する統計的モデルの分析は行えたが,本来の統計的モデルの開発が遅れているため,分析及び取りまとめが遅れていると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
推定手法の改善及び統計的モデルの更なる改善に取り組む.前者に関しては,様々な推定手法のサーベイを通じて推定手法が改善できるかどうかを探る.後者に関しては,本年度において判明したパラメータの制約に関連する部分を改善すると同時に当初目的を達成できるような統計的モデル及び推定手法を開発する.また開発した統計的モデルとその推定手法を用いた分析及び関連する研究の取りまとめをできる限り進める.
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Causes of Carryover |
平成26年度において,本課題に関して研究者との意見交換や学会等での発表を行う予定であった.しかし,統計的モデルの修正が必要になったこと及び分析の取りまとめが統計的モデルの修正により遅れたこと等により,これらを行えなかったため,未使用額が発生した.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
主に研究者との意見交換や学会等での発表に関する経費に充てる予定である.
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