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2012 Fiscal Year Research-status Report

ネットワーク構造が選択行動の集積形成に及ぼす影響についての理論・実証分析

Research Project

Project/Area Number 24730216
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

伊藤 亮  名古屋市立大学, 経済学研究科(研究院), 講師 (30516000)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2016-03-31
Keywordsネットワーク / 集積 / 立地選択
Research Abstract

研究初年度(平成24年度)においては、研究全体の基礎となるネットワーク上に配置されたプレイヤーの2項選択モデルの構築及び分析を行った。その結果、各プレイヤーのランダム利得が一様分布に従い、かつ個人情報であるという想定のもとで、各プレイヤーの戦略均衡における行動が、社会学等の分野におけるネットワーク評価に使用されている"Katz-Bonachich 中心性"と呼ばれる指標によって明示的に説明可能であるということが示された。これらの結果は個人の消費行動など様々な問題への応用が期待されるが、本研究では特にサプライチェーン・ネットワーク上の企業の立地選択に応用に注目している。その結果、ネットワークの構造が企業の空間的集積形成と密接に関係しており、特に分散的なネットワークよりも集中的ネットワークにおける集積力の高さが、数字実験によって示された。これは、既存の空間的集積に関する研究成果を、ネットワークという視点から新たに拡張するものである。
24年度はこれらの基礎的な研究成果を公表するための英語論文を執筆し、国際誌への投稿を継続的に行った。また、国内で開催された関連する学会・研究会への参加を通じて、研究成果をより緻密かつ一般的な結果につなげるためのディスカッションを繰り返し行った。これらの成果をもとに、論文の改訂を継続的に進めている。
さらに、年度後半には、地方政府がサプライチェーン・ネットワーク上の企業に対し差別化された補助金を提示し、税収増加のための企業誘致を行うモデルへの拡張も並行して行った。こうしたモデルの拡張部分については、解析的な分析だけでは十分な結果を得ることが難しいため、専門のソフトウェアを用いた数値シミュレーションの準備を進めている段階である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定していた基本的な2項選択理論の解析は、いくつかの技術的課題を残しながらもおおむね終了している。そこで得られた結果は上記「概要」のとおりで、十分な新規性がある。また、後半には数値シミュレーションおよびモデルの応用的拡張を行うための準備にも一部着手している。以上の理由から、予定していた進度はおおむね達成され、かつ次年度の準備に取り掛かっていることから上記のような評価とした。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度においては、前年度に行った基本的な解析モデルのさらなる拡張を進める。具体的には、自治体間の企業誘致競争への応用、個別企業データを用いた実証分析への適用が主な課題である。数値計算も視野に入れながら上記分析を進めつつ、英語での論文執筆と国内外の学会報告を行う。また前年度の研究成果についても、引き続き海外での学会報告と論文投稿を進める予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

該当なし

URL: 

Published: 2014-07-24  

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