2013 Fiscal Year Research-status Report
経済実験による目標管理制度の設計と評価-業務内容・目標設定・労働者の特性を中心に
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24730230
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
小川 一仁 関西大学, 社会学部, 准教授 (50405487)
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Keywords | マルチタスク / 人間行動 / 経済実験 |
Research Abstract |
平成24年度から25年度に収集した経済実験(①と呼ぼう)の成果を国際学術誌(SSCI所収)に投稿し、平成26年3月現在改定要求の段階にある。また、平成25年に実施した新たな実験(②と呼ぼう)の成果を整理し、現在論文投稿の準備をしている。 ①については昨年度の実績報告書にも記載済みであるが、人が他の人と複数の仕事を同時かつ継続的に行う場合の協力関係の構築に関する理論・実験研究である。理論的には無限回繰り返しゲーム理論で表現されるので、そのような環境を実験室に構築し実験を行ってきた。改定要求においては追試を行うこと、2010年以降に発表された理論研究との関連について述べることなどが指示されており、現在改稿中である。 ②については、上司プレイヤが部下同士の仕事を観察できる状況を考え、観察の後に上司が部下との仕事を行い、協力的な行動をとれるかどうか、部下は観察されるのを知っている状況で、部下同士の仕事に協力的であるかどうかを検討したものである。これについてはデータがある程度そろってきており、現在論文の執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定ではマルチタスクと参加者の性格特性に関する研究を平成25年度に推進する予定であった。しかしながら、実験参加者を予定通り募集することができないなどの不測の事態が生じたため、経済実験を十全に実施することができなかった。平成26年度は参加者募集を丁寧に行うなど、入念な準備を行い、成果を生み出したいと思う。
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Strategy for Future Research Activity |
当初研究計画で述べた内容のうち、参加者の性格特性を考慮した研究がまだ進められていない点が問題であると感じている。これについては平成26年度の中心的な研究課題とし、マルチタスクと参加者の性格特性に焦点をあてた実験研究を実施したい。これまでの成果については国際学術誌における掲載を目指し、研究を着実に進めたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本来予定していた経済実験が実施できなかったため。具体的には、予定していた参加者数に到達しない回が複数回発生したためである。 昨年度予定した実験を行いたいので、それに関連する人件費・謝金に用いる予定である。
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