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2012 Fiscal Year Research-status Report

動学的一般均衡モデルを用いた高度経済成長の分析

Research Project

Project/Area Number 24730238
Research InstitutionHitotsubashi University

Principal Investigator

青木 周平  一橋大学, 大学院経済学研究科, 講師 (00584070)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords経済成長 / 技術移転 / 動学的一般均衡モデル
Research Abstract

平成24年度の研究の内容は、第2次世界大戦後の日本の高度経済成長の原因に関して、1つの仮説を提示し、その仮説を定量的に検証することである。
本研究の仮説は、複数均衡の存在する2国間貿易モデル(ここでは日本とアメリカの2国を想定している)に基づいて提示される。本仮説は、高度成長が終了した原因を以下のように説明する: 1970年代にウレトンウッズ体制が終了したときに、日本の賃金が低い均衡から、日本の賃金が高い均衡に移動した。その結果、日本企業の生産コストが上昇したため、海外から日本への技術移転が止まり、日本企業の生産性上昇率も低下した。
本研究は、(1) 仮説をマクロ経済モデルの形式で提示するパート、(2) マクロ経済モデルが主要なマクロデータの動きと定量的に整合的であることをシミュレーションにより検証するパート、(3) 本研究の仮説の裏付けとなるファクトや事例を提示するパートからなる。
このうち、(1)と(2)に関しては完成した。(3)に関しては、この予測を裏づけるデータを収集した。例えば、本仮説によれば、高度成長が終了すると同時に海外から日本への技術移転の規模が縮小しているはずであるが、これを裏付けるデータを集めた。また、日本企業の社史を調べ、本研究をサポートする事例を探した。
次に、平成25年度には、平成24年度のモデルを多国間貿易モデルに拡張し、近年の日本の停滞と東アジア諸国の経済成長を説明する仮説を提示することを予定している。この仮説をサポートするファクトや事例の収集や、それに関連した文献の調査も行なった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度の研究成果は、(1) 仮説をマクロ経済モデルの形式で提示するパート、(2) マクロ経済モデルが主要なマクロデータの動きと定量的に整合的であることをシミュレーションにより検証するパート、(3) 本研究の仮説の裏付けとなるファクトや事例を提示するパートからなる。このうち、(1)と(2)をまとめたワーキングペーパーはすでに完成している。しかしながら、それに(3)の作業と、それを加えて論文を完成させる作業がまだ完了していない。平成25年度のできるだけ早い時期にその作業を完成させ、英文査読雑誌に投稿したい。

Strategy for Future Research Activity

上で説明した(3)の仮説の裏付けとなるファクトや事例を集める作業と、それを加えて論文を完成させる作業を引き続き実施する予定である。加えて、平成24年度に開発したモデルを多国間貿易モデルに拡張し、近年の日本の停滞と東アジア諸国の経済成長を説明する仮説を提示することを予定している。これは、当初の研究計画書に記載した平成25年度の研究計画と同じである。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

主に以下の用途で研究費を使用したい。
・本研究の仮説の裏付けとなるファクトや事例の調査・収集費用(主に書籍代)
・完成した論文の英文校閲費用
・学会報告の旅費
平成24年度の論文が未完成であり、その論文への英文校閲をまだ受けていないため、平成24年度の予算に未使用分が発生した。平成25年度は、平成24年度の未使用額を、その論文の英文校閲費用に使用したい。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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