2015 Fiscal Year Annual Research Report
新規株式公開時の価格形成における個人投資家の役割に関する実証研究
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24730279
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Research Institution | Gifu Shotoku Gakuen University |
Principal Investigator |
高橋 陽二 岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 准教授 (20566533)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 新規株式公開(IPO) / 価格形成 / 個人投資家 / アロケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の実績は、雑誌論文4件(Proceedings of 2015 International Conference on Business and Information、『VENTURE REVIEW』、『感性工学』、Global Conference on Business and Finance Proceedings)、学会発表3件(2015 International Conference on Business and Information、先端経済分析研究会、2016 Winter Global Conference on Business and Finance)であった。これらの研究概要は以下のようにまとめられる。 2006年8月-2014年12月におけるジャスダック市場のIPO企業を対象に、IPO株式の個人投資家に対するアロケーションがアンダープライシングにどのような影響があるのかを検証している。分析の結果、個人に対するアロケーションがアンダープライシングにマイナスの影響を与えていることが明らかになった。一見すると、欧米を中心として発展してきたブックビルディング理論と整合的である。しかしながら、なぜ日本において個人投資家に対して70-80%のIPO株式が割り当てられているのかという疑問には十分な回答は得られていない。また、アメリカにおけるベンチャーファイナンスの200年を扱った書籍の書評、IPOの価格形成における行動ファイナンスの研究動向を扱ったレビュー論文を執筆している。 研究期間全体を通じて実施した研究として、(1)投資家のセンチメント、(2)株式のアロケーション(配分、割当)に関する一定の成果は生み出せたものと考えている。しかしながら、パブリケーションの質については必ずしも満足していない。今後も継続して研究を進展させる予定である。
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Research Products
(8 results)