2013 Fiscal Year Research-status Report
萌芽期熱帯産品輸出経済の研究:18世紀の南・東南アジアとオランダ東インド会社
Project/Area Number |
24730301
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島田 竜登 東京大学, 人文社会系研究科, 准教授 (80435106)
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Keywords | 経済史 / 東洋史 / 東南アジア / 南アジア / 東インド会社 / インドネシア / タイ / インド |
Research Abstract |
本研究は、18世紀における南アジアならびに東南アジアでの熱帯産品輸出経済の萌芽・形成を分析するものである。具体的には、ジャワ、ベンガル、コロマンデル、グジャラートにおける砂糖、綿布、アヘンの栽培と生産を検討し、とくに生産地の開発と労働組織、集荷や輸出といった実態を、オランダ東インド会社文書を利用することで考察する。以上の研究により、東アジアとは異なった発展経路をもつ南・東南アジア経済を歴史的に解明し、もって、実証的に近代アジア・世界経済における国際分業体制下に、ローカルな熱帯産品輸出経済がいかに形成されたかを明らかにすることで実証的なグローバル・ヒストリーの議論の下地ともなりうる研究を目指す。 本第2年度は、まず、生産概況の時空間分析を目的として、18世紀を中心に、各熱帯産品生産地における生産の状況を記した報告書を分析するとともに、労働人口や生産量、地理的空間の把握につとめた。さらに、当初からの計画通り、年度後半には、労働管理、技術導入ならびに集荷等を担った現地仲介商人の活動についての検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究内容に関してはほぼ当初の計画通りに進めることができている。一方、研究代表者は、これまでの研究の全体成果として、本第2年度中に論文3件、口頭報告9件を公表することができ、当初の計画以上の成果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もインドネシア国立公文書館の所蔵文書を利用する予定である。本公文書館の利用に際しては研究ビザが必要とされるが、インドネシア側との協力を推し進め、確実に文書にアクセスできるようにつとめることとする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究に関する史料集等が一括して古書市場に流入しているが、整理が遅れ、納入が遅れていること、ならびに海外調査が先方の都合で2014年3月に実施する予定が1か月遅れることになったため。 本研究に関する史料集などを古書店から一括購入する。また、年度前半中にインドネシアならびにオランダで資料調査・収集を実施する。
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[Presentation] The VOC Trade of Copper from Japan
Author(s)
Ryuto Shimada
Organizer
Symposium: Boekhouder-generaal Batavia: ontsluiting van de bronnen van het goederenvervoer van de VOC in de achttiende eeuw
Place of Presentation
The Huygens Institute for the History of the Netherlands, The Netherlands
Invited
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